2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

新しい対話へ

10 この人文主義と並ぶ近代において,文化と芸術の意義ある表現を生み出し続けたキリスト教徒は,神の不在によりそしてしばしば神への敵対により特徴づけられた人文主義の形成をも徐々に肯定したことは本当です。この傾向は、時折芸術の世界と信仰のそれとの…

人文主義とルネサンス

9 人文主義とルネサンスというすばらしい芸術の開花を生んだ幸福な文化的環境は、この時代の芸術家が宗教的テーマにアプローチした方法に重要な影響を受けました。もちろん、インスピレーションは、その様式あるいは少なくとも傑作のもつ様式のように、多様…

中世

8 続く世紀はキリスト教芸術の壮大な発展を証言します。東方では、イコン芸術が開花し続けていました。それは、神学的および美的に重要な基準に結びつけられ、ある意味でイコンが秘跡であるという確信によって支えられていました。実際、類比的に言って、秘…

起源

7 キリスト教がその起源に出会った芸術は古典世界の成熟した実りであり、美的基準を表現したものであり、また同時にその価値を具体化したものです。信仰は、生活と思想の領域同様に芸術の領域においてもキリスト教徒に、この財産から無意識に受け取ることを…

「芸術家への手紙」2

今回の個所は、キリスト教芸術のまとめですね。美術に限って言えば中世〜近代まで西ヨーロッパの美術はキリスト教美術と同意であると言えるでしょう。ほとんど例外なくといっていいほど、美術と名のつくものはカトリック教会が担って来た。東方ヨーロッパで…

ヨハネ・パウロ2世の『芸術家への手紙」2

昨日から引き続き、教皇のお手紙。

福音と芸術との間の豊かな関係

6 実際、本当の芸術的直感すべては感覚が感じるものを越えて、現実に浸透し、隠された秘義を解釈するように促します。それは人間の精神の深いところからわき出て、そこで自分の生活の意義を与える希望が美と事物の神秘的な一致の移ろいやすい認識に伴います…

受肉したみことばの神秘の前の芸術

5 旧約聖書の律法は名に見えず、表現できない神を「彫像あるいは鋳像」(申27,15)で象徴することを明確に禁じています。なぜなら、神はすべての物質的な象徴性を超越しているからです。「私はあるものである」(出3.14)。しかし、受肉の神秘の中で、ペル…

芸術家と共通善

4 実際、社会は、科学者、技術者、労働者、専門家、信仰者、教師、父母を必要としているように芸術家を必要としています。彼らは「教育」という最高の芸術の形態へと向かう人格の成長と共同体の発展を保証します。すべての民族の広大な文化的領域において、…

美の奉仕に招かれた芸術家の召命

3 有名なポーランドの詩人キプリアン・ノーウィトCyprian Norwidは次のように書いています。「美は熱狂を通して労働へ、労働は我々を再び立ち上がらせるためにある」(3)<訳注:ここで「再び立ち上がらせる」と訳したrisorgereは「復活する」、「再生する…

芸術家の特別な召命

2 必ずしもすべての者が言葉の特別な意味で芸術家であるように招かれているわけではありません。創世記の表現に従えば、すべての人間に対して、自分の生涯について創造する役割がゆだねられています。ある意味で、人間は自らの生涯を芸術作品、すなわち傑作…

創造者である神の似姿である芸術家

1 神が創造のはじめにおいてご自分の手になる作品をご覧になるその情熱を直感できるのは、美の天賦の創造者であるあなた方、芸術家をおいて他にいません。この感覚のおののきは無限にあなた方の目に輝き、あなた方は、いつの時代の芸術家もそうであったよう…

「芸術家への手紙」 ヨハネ・パウロ2世

この世界に賜物として作品をささげる芸術家としてその創造的仕事を通して美の新しい「顕現」を求めるために人生をささげている人すべてに。「神はご自分の作ったものを見、よしとした」(創1.31)

ヨハネ・パウロ2世の「芸術家への手紙」1

この手紙はヨハネ・パウロ2世によってカトリック教会の全ての芸術家に伝えられたメッセージです。 ローマのフランシスコ会修道司祭、伊能哲大神父が以前、翻訳して下さったものですが、どこかで公開しようしようと思いつつ手元に暖めていたものです。教皇ヨ…

教皇関連馬鹿ニュース

ローマ法王の葬儀見たさに規律厳しい修道士が買ったモノ http://www.excite.co.jp/News/odd/00081113031306.html [ロンドン 8日 ロイター] イギリスのウェールズ沖にある孤島のカソリック修道士が、 ローマ法王の葬儀をどうしても見たいがために、衛星放送受…

宴のあと

ローマにいる私の友人達はラテラノ教会のすぐ横にあるでっかい建物に住んでいる。神学校に寝起きしているんだな。100人もの神学生が詰まった激しく男臭い閉ざされた空間。げ〜。一部の人は萌え対象かもしれないけど。昔、ここを訪れた時、久しぶりなので…

衛星で教皇葬儀を流していたらしいが、離島の辺境でしかもうっかり衛星チューナー無しのテレビを買ってしまった私には地上派しか映像を見る手段がない。といっても葬儀の時間に寝ていたもんで、どっちにせよ関係ないか。 しかしCNN(米国に洗脳されそうだが…

ある日本人被爆者の記録

最近、なんとなくぶろぐ巡りをしていて見付けた 『子供らは 世界みんなの 宝もの』〜鶴と蝶に導かれて〜 http://d.hatena.ne.jp/spi020815/ 著者の胤森貴士(タネモリタカシ)トーマス氏は、アメリカのサンフランシスコ近郊に盲導犬ユキと 一緒に暮らしてい…

パパボーイズ

とはいえ葬儀も終わって、やっとマスコミも一段落するでしょう。あとは教会の政治的なコンクラーベ。なまぐさな業務があるだけです。で、現地に留学中の方が教えてくれたイタリア人の醒めた反応。彼も散々「一部のパパボーイズはキモい。」と言っていたが、…

教皇ネタ

もういい加減、飽きたので違う話を書こうと思っていたんですが、丁度、今、TBSで葬儀に関する事や教皇に関するニュースをやっていた。 む〜ん。と本と名高い「マラキの預言」について岡田大司教に質問するとは・・・。岡田大司教はこんな変な質問に困ったと…

与論はすっかり夏だ。 突然夏が来たので拍子抜けしてしまった。庭の水をやらないと。 なわけで、庭のモンパの樹を植え替え、水やりをしてきたが、糞暑いや。着替えないと。 ところで、船が止まってしまったらしい。故障だそうだ。宅急便が遅れる・・・・困っ…

宗教的熱狂

今回のニュースで頻繁に教皇の死を悼み泣く人というのがあちこちで映し出された。ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世は確かに偉大な人であり、おそらくいずれ聖人として列聖されるとは思う。彼自身が放つオーラはキリスト者として在るべきものを発していたとは思…

沖永良部のシスターから追悼ミサのお誘いが来た。隣の島に行くには一泊するしかない。どうしようか悩みどころなのですが、グループ展を控えた作品がまだ出来ていないので、結局あきらめました。本日はローマで葬儀があるそうで、衛星があれば滅多に見る事が…

皇室とバチカンの外交史

どうやら皇太子殿下が東京カテドラルのローマ教皇追悼ミサに出席する模様。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050407-00000024-san-int 宮内庁は七日、皇太子さまが東京都文京区の東京カテドラル聖マリア大聖堂で八日に開かれるローマ法王 ヨハネ・パウ…

教皇の葬儀

教皇の葬儀に向けてローマはいよいよ慌ただしく混乱した状況になっているそうだ。今日はブッシュ親子も到着し、厳戒態勢が魅かれている模様。あのただでさえ複雑で交通渋滞ばかりのローマがすごいことになっていそうである。今日までと限られた日程の中続々…

今日の夕日は美しい。けれど私はパソに向かっている。 海と水平線と空が薔薇色に染まって輝き、溶け合っている。日常は変らない。 このところ晴れ続きなので与論もようやく今の季節らしくなってきた。といっても昨年に比べると寒く、異常気象だ。浜下り(旧…

ハネ・パウロ2世の遺言

ローマ在住の人が教えてくれましたが、ヨハネ・パウロ2世は遺言を残していたそうです。それが今日というかイタリア時間の本日開封されるそうです。118番目の皆に名を明かされていない枢機卿というのがおられるそうで、実はその名前が明らかになるのではない…

弔問外交 バチカンを巡る潮流2

昨日、あまりに寝つけないので仕方がなく眠剤を飲んで寝たお陰で、今日は人間らしい時間に起き、色々していた。この生活パターンを維持しないとね。 で、続きと書いた、弔問外交とバチカンの今を。 まずは当地の状況はと申しますと、葬儀の準備と共に、連日…

弔問外交 バチカンを巡る潮流

かつてこれほどカトリックのニュースが話題になったことはあっただろうか?世間はキリスト教というと一つしかないと思っていたり、教皇が教祖様だと思っていたり、プロテスタントとカトリックの区別もつかず、カトリックに入信していると酒が飲めないのだと…

バチカンの紋章が変だ 期間限定・教皇空位の紋章

ヴァチカンサイトのトップ頁の紋章が変えられている。 http://www.vatican.va/ 実は画像もひろってきたんですが、著作権とか色々あるといけないので、ここで説明しますと、二つの鍵の真ん中にパラソル傘のごときもの、そして2つの鍵。通常のバチカンの紋章…