留守中に小沢さんとか曽野綾子が色々ぶちかましていたらしい

なんか今日は地震が多い。
そのうちすごいのが来るんじゃあるまいかと思ったので安全点検をした。

で、本日は久しぶりにぱそに向かったのでアンテナ巡回先で留守中にどんな話題が盛り上がっていたのか色々読んでいた。
一番受けたのはこれ↓

▼「ローマ法王の言う通り」プロテスタント団体の抗議に小沢
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091207/stt0912071956004-n1.htm

 プロテスタント系団体の日本キリスト教協議会(輿石勇議長)は7日、民主党本部に小沢一郎幹事長を訪ね、小沢氏が11月にキリスト教を「排他的で独善的な宗教だ」と述べたことに対し「発言は見過ごせない。キリスト教は愛の宗教だと知ってほしい」とする申し入れ書を提出した。

 小沢氏はその後の記者会見で、自身の発言に関連し「(カトリックの)ローマ法王は『本来のキリスト教の教えを正確に理解せずに単純な合理主義と機械文明、物質文明に走ったところに西洋文明の行き詰まりがある』と言っているそうだ。私もその通りだと思う」と述べた

小沢さんはキリスト教そのものが行き詰まりの原因的なニュアンスで語っていたはずなんだが、このニュースの言質によると、なんかぶれたようです。しかもカトリックローマ教皇の言質を引き合いに出すというのは暗にプロテスタント的資本主義経済世界批判な模様か?

だとすると単に「親中で反米脳な小沢さん」が浮き彫りになっただけの話なんじゃないか?と思わなくもないです。宗教に音痴なんですこぶる変な方向にいっただけで。知らんことには言及しないだけの智慧はほしいものです。ほんとはマックス・ヴェーバー批判したいだけなんじゃ?と・・小一時間・・。

或いはベネディクト16世の顔の怖さに、個人的に親近感感じているだけなのかもしれない。マジに二人が並んだら麻生さんに匹敵する絵になりそうです。「ムダヅモ」の新ネタになりそ。
(もしくはカトリック信者である麻生太郎への当てこすりのつもりとかな)

他にも天皇関係でへんなこと言ったり、政界の破壊屋小沢は相変わらずで。色々ぶち壊して回ってる模様です。実は根幹から考えるとこりゃ麻生さんより酷いんじゃないか?小沢さんはまぁ政治家としてふてぶてしいので個人的には嫌いではないが(鳩山の方が生理的に嫌いなんで)どーも積年の鬱屈で権力に暴走してるんじゃあるまいかなどと、不安な悪寒がしてしまうのである。

で、宗教音痴なのはこの記事も。「日本キリスト教協議会」ってのはカトリックも加入してるんですよ。つまりプロテスタントの教派だけが文句垂れてるわけじゃぁないんで。

・・・・・・ハッ?!もしや産経さんはカトリックに歩み寄ってんのかにょ?こっち来なくていいっす。麻生さんや曽野さんがいるからって、こっち来ないでくらはい。

その曽野綾子だけどはてな界隈で物議をかもし出して大変だった模様。

元記事はやはり産経のこれ↓
フランチェス子さんが記事画像アップしてくれています。

○フランチェス子の日記
http://d.hatena.ne.jp/Francesco3/20091129/1259458069
■強姦するのが男の性なら去勢するのが自己責任でしょ

いや、もう既にはてな界隈で議論され尽くしていた模様なので、今更言及しても仕方ないが、困ったものである。

曽野綾子というと、かつてアフリカのルワンダの紛争で暴力に巻き込まれレイプされ、妊娠させられたシスターの物語を書いた御仁である。このシスターは日本に帰国したのだが、レイプ被害者たる彼女に対する教会の対応の冷たさの光景を描いていた。アフリカの深刻な紛争と暴力の問題に焦点を当てると同時に後半では日本社会におけるレイプ被害者に対する冷たさを象徴させていたといえる。つまりそうした空気を批判するような小説でもあったのだが、なんつーか、それを書いたご本人が、日本におけるレイプ被害の実態に鈍感と思えるような発言をするのは困ったものである。

哀歌〈上〉 (新潮文庫)

哀歌〈上〉 (新潮文庫)

マザー・テレサは、日本におけるホームレスの問題などを鑑みてか、遠くの世界も大切であるが、先ず自分の国における問題を考えろと言っていたが、曽野さんも「アフリカでは〜」とか「欧州では〜」などといってないでマザーの言葉を聞いたほうがいいと思いますな。

犯罪被害者に自己責任求めるってのは、社会共同体の破壊者だと思う。犯罪は犯罪。被害者は被害者。勿論、犯罪に遭わない為に色々事前に気をつけなきゃいけないことなどは概ね皆がそれなりに意識して生活してるとは思うが、性犯罪者ってのはどーかしてる人間なんで、そういう理屈で動いてないと思われるのである。

これは男女の対立構造ではない。犯罪者ってのを男性とか女性とかでくくらない。ただの犯罪者である。ディーン・R・クーンツのホラー小説『トワイライト・アイズ』では人間に混じって人間のふりをした「ゴブリン」がいるという設定で、このゴブリンが人間に被害をもたらすという話であった。性犯罪者ってのはその「ゴブリン」という種族にまとめたくなるなぁ。

トワイライト・アイズ〈上〉 (角川文庫)

トワイライト・アイズ〈上〉 (角川文庫)

以前、単に妄想してるのと性犯罪者は違うって話をレイプポルノ問題絡みで色々関係者からお話を伺わせてもらったが、妄想で終わらせない、実行に移す性犯罪者ってのは「心の中で姦淫犯すもの」とは同列には確かにならん。
キリスト教はそこんとこ厳しいといわれたりする宗教だが、イエスがそれを罪だといったって、それでもカトリック的には大罪と小罪という概念があるように、実行犯は「大罪だ!地獄行き決定だ!ボケが!」と天国の門パウロに罵倒され拒絶されるかもしれんが、後者は「そういう小罪は告解しとけばいいよ〜」な扱いになるよな。とにかく扱いに雲泥の差がある。たぶん。告解室での光景を知らんので判らんが、一応、そんな風に理解しとる。

ま「妄想したくらいでいちいち罪とか言われ、告解しなきゃあかんのはどうよ?」という批判はあるかもしれないけど、これはカトリックという蛸壺なミニマムな世界のお約束なんで。関係者以外は気にしないでくらはい。

ただ聖書ってのは、社会共同体でまぁそれなりにぶつかり合わない為の知恵として、社会共同体で不都合に感じたり困ったことになる自体を招く行為を「罪」として可視化させている書なんで、なんとなくな「罪」的なるものの百科全書@西洋文明版ぐらいに思っていてもいいかもな。人類罪列伝というか。それでどうしろというより、「こういうことするのはなんだかあまりよろしくない」リスト。しかも理不尽すぎる話も多すぎだ。個別に鑑みて読み解かんと悩む。

話を戻すが、まぁ、体験として性犯罪の場合圧倒的に女性が多く、それについて、知って欲しい、その被害の悲惨さを知って欲しいと叫ぶのも女性が多い。なんせ強姦という深刻な犯罪とは違うものの、やはり酷い精神的苦痛をもたらす犯罪「痴漢」被害に遭っている女性は圧倒的に多いんでその叫びに敏感なのも結局女性になるのは当然である。痴漢被害に遭ったことがある女性というのは実に多い。訴えないだけで、暗数はすごいと思う。かくいうわたくしも痴漢被害は訴えたことがないが未だにその不快感はトラウマになっている。ポルノが苦手なのはその性ではある。

で、性犯罪には男性被害者も実はいるのだが、こちらも抑圧されているという。

○あなたは悪くない
http://d.hatena.ne.jp/manysided/20091217/1260987389
■男性サバイバーからのメッセージ

涙なくして読めない。
認知されないという辺りで更にすごく深刻。

性犯罪というものを男女対立の構造から切り離して考えていかないといけないとかは思いますです。少年性犯罪被害者とかだって上記の告白のように暗数多いと思うのです。

犯罪被害を完全に共感するのは難しいだろう。当事者でなくては判らないことが沢山ある。それでも不完全ながらもなんらの概念を共有できるような教育は必要なんではないかとは思う。manysidedさんが訴える言葉は重いと思うのです。

性犯罪は健康な男女の性生活をも抑圧することになるトンでもなゴブリン行為だと社会で認識してかないといかんと思うのら。

ちなみに、「ヨーロッパ在住の〜」などという曽野さんに対し、欧州人(自称ニュージーランド人でほんとは一応、連合王国人ーUK人(内緒)らしい)ガメさんが曽野綾子批判ぶちかましてました。

○ガメ・オベールの日本語練習帳iii-大庭亀夫の生活と意見
http://d.hatena.ne.jp/gameover1001/20091218/1261077639
■転ばぬ先の杖を折る

わはは。まことにその通りだのい。