テゼ共同体

カトリックというのはすごいでかい組織なので、その中にまた小さな様々な活動会がある。修道会などもそういうシロモノだが、それ以外にも思想を同じくする集団が幾つもある。ダヴィンチ・コードで一躍有名になった(しかも悪名というか・・・)オプスディなどもその一つだが、テゼ共同体というのもその一つである。
テゼ共同体の説明↓

http://asianblue.info/christ/teze.htm

フランスが起源のこの共同体は、プロテスタントカトリックの橋渡しをしたとか、若い人々の信仰を取り戻したとか、社会的弱者のために手を差し伸べたり、色々活発である。特に孤独に悩む現代人にとっては大きな支えになったともいう。
わたくしは、この共同体の人々がいつもニコニコしていたり、ハンドインハンドみたいな感じなのがどうも合わないとか、彼らの単調な歌を聞くとしばらく脳裏を離れてくれないので気が狂いそうになるとかで、すごく苦手なのだが、このような霊性を必要とする人々もいるだろうし、弱者のための支えとしてよい働きをしていると聞いているので、まぁ近づかない程度に評価はしていた。
しかしこの共同体をはじめた創設者が亡くなられたそうだ。

http://www.vaticanradio.org/japanese/japnotizie0508b/japcronaca0508017b.htm
エキュメニカルなキリスト共同体として知られるテゼ共同体の創立者、
ロジェ・シュッツ師(90)は、16日夜、変質者にナイフで襲われ死亡した。

 ブラザー・ロジェは、フランスのテゼの共同体での夕べの祈りの最中、
おそらく精神障害者とされるルーマニア人の女(36)に突然刃物で数ヵ
所を刺された。共に祈りに参加していた2名の医師がブラザーをただち
に介護したが、その甲斐なく息を引き取った。女は地元警察に逮捕され
たが、犯行の動機などは不明。

90歳にして刺殺である。殉教だ。なんとも痛ましい。
ご冥福を祈ります。
しかし、訳文が悪いと思うんだが、精神を病んだ方に対して「変質者」という訳語はよろしくないと思うがなぁ。>バチカン放送局。少なくとも宗教組織で尚且つ弱者の側に立つと標榜するなら少し言葉に気を使った方がいいと思うぞ。あえて意図的に言葉を操る文学者とかならともかくも。