少女監禁王子様
なんだか知らない間に変な事件があったらしい。
資産家の馬鹿息子(イケメンだそうだ)が少女を監禁していた事件。
24歳監禁サド男、親のカネでヤリたい放題 前回の示談金1200万、仕送り月40万… http://www.zakzak.co.jp/top/2005_05/t2005051326.html ネットで知り合った少女に犬の首輪をつけて拘束し、暴行を加えたとして監禁容疑で逮捕された 小林泰剛(やすよし)容疑者(24)。拳法の有段者という資格をチラつかせて「逃げられない」 と精神的に縛り、虐待をカメラで記録。監禁の偽装工作に4度も結婚を繰り返すなど、過去の鬼畜 の所業も明らかになってきた。執行猶予中でも歯止めが利かなかったサド男。元凶は実家の青森・ 五所川原での“王子さま”教育にあったようだ。 裁判資料などによると、小林容疑者は平成13年ごろから、十数人の女性や少女を北海道江別市 の自宅に誘い込んでは、レイプや虐待を繰り返していた。
小林王子様はメイドさん妄想を現実に行ってしまったそうです。
しかもセーラームーンなんかのファンだったみたいです。
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メイドさんと・・セーラームーン・・・・・。
・・・・・・・・・・誰かを思い出すのはやめよう・・・・。
妄想は妄想世界でとどまるから「萌え」なのであって、こういう人は「萌え」文化を形成する世界の住人ではないと思うのですね。なんというか萌えを享受する人々は、現実世界では受け身なのに対し、小林王子は異常に積極的すぎます。
しかし、資産家で、一応イケメンらしくて、こういうキャラは古くは花形満とか、面堂終太郎とか花輪君的位置にあり、一部の女子に萌えられる立場にあるはすなのに何処で間違ってしまったのでしょうね。自分から「王子様」とか「貴公子」と呼べとか、ナルシ度もかなり香ばしいようです。かなりコミカルな人ですね。
そういえば西洋史にもこういう人がいますね。
ジル・ド・レエ。通称「青髯」と呼ばれた地方領主。かなりの資産家で100年戦争にも参加し、ジャンヌ・ダルクの元で果敢に働いた方だったのですが、ジャンヌ・ダルクの処刑以降、領地に篭って、幼児、略取、監禁、虐殺した悪名高い領主ですね。聖少女に純粋に「萌え」ていたこの人も何処で狂ってしまったんでしょうか。小林王子も母親を亡くしていますが、ジルも尊敬するジャンヌを亡くしています。その辺りで倫理のタガが無くなってしまったのかもしれないです。マスコミはオタクの引き篭もりのメイドさん萌えな方々を探求しているようですが、どちらかというとジルを探求したほうがよいと思います。
ジルに関してはユイスマンスの小説が面白いです。
他にもミシェル・トゥルニエの「聖女ジャンヌと悪魔ジル」が面白そうですね。
- 作者: J.K.ユイスマンス,田辺貞之助
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篠田さんの本は某編集者からあんとに庵は絶対にコレを読め!と手渡されたものです。
ジルの元で彼に色々吹き込む謎の魔術師フランチェスコ・プレラーティが絡んでくる辺りが面白いですね。今読んでいるのがニコラ・カザンツァキスの「キリスト最後のこころみ」ですがここに登場するユダもまた篠田の描くプレラーティに重なります。神と出会いたいが為に試みてしまう悲劇です。
小林王子様の場合は、そういう希求は無さそうですが。倫理のたがが外れてしまう瞬間とはいったいどういう現象なのだろうかと思います。寧ろジル=プレラーティ系統ですと池田小を襲った宅間守などに共通点があるかもしれません。