小林王子

道具立てが、あまりにネタが多すぎる。

拳法初段にして身体を鍛えまくる資産家の一人息子にしてサディスト。
こういうのは中世だと騎士身分に良くいたと思いますね。時代を間違って生まれてきたように思えます。十字軍で名を馳せたけど実は女性に対しては鬼畜というタイプです。佐藤賢一さんの小説などにもこういう性格の騎士が出てきたりしますね。十字軍に行って現場で実は使い物にならなくても田舎では「十字軍に行った」と言うだけで「領主様の息子さんは十字軍から帰られた」などと尊敬されたりしそうです。
カドフェルシリーズのネタになりそうな小林王子。
監禁された女性も中世の物語に出て来るような絵に描いたような行動。

少女監禁:
脱出の被害者 教会のミサに加わり「助けて…」
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050514k0000e040051000c.html
「海に行く途中、歩いていたら、ミサの温かい音楽が聞こえてきたのでふらっと入った」。
兵庫県赤穂市の少女(18)が約3カ月間監禁された事件。昨年6月19日夜、札幌市中央区の無職、
小林泰剛容疑者(24)に監禁されていた東京都足立区のマンションを逃げ出した少女は翌20日、
千葉県木更津市カトリック木更津教会を訪れた。その後約1カ月、同市内の福祉施設で過ごし、お
びえた表情は次第に消えていったという。

同教会のパドルノス・デビド神父(60)によると、少女が教会に姿を見せたのは翌20日午後2時
ごろ。約60人が集まってミサが行われている聖堂に入り、2列目の聖母マリア像の正面に座った。
うつむいたまま頭を上げようとしなかった。ミサが終わると、近くにいた女性に「助けてほしい」と
弱々しく訴えた。上下とも青っぽい服装で、持ち物はバッグ一つ。神父が「少し待っていて」と話し
かけ、2時間半ほどして戻ると、聖堂の長いすで眠っていたという。

安心して寝てしまったという光景に・・・なんとも可哀相としか言いようがないです。
聖域は中世の人にとって俗世からの避難所であり、領主とて手を出すことが不可能な場であったのですね。それゆえに何かに追われた人間が教会に逃げ込むというのはよくあったのですが、リアルニュースでこういう光景を聴くと時空を超えて、聖域が未だ聖域としてあるということに驚かされますね。

ニュースが伝えてくる光景があまりにも漫画的だったり物語的だったりすることになにより驚きます。

◆追記
こんなアニメがあるのか?

これが私のご主人様
http://www.gainax.co.jp/anime/master/index.html
http://www.gosyujinsama.com/top.html
思うところあって、家出をした沢渡いずみとその妹のみつき。
アルバイトを探そうにも何処へ行っても断られ街中をさまよっていた。
そんな時二人は、ある屋敷で「住み込みの家政婦募集」との張紙を見つける。
その募集は、事故で両親を失い莫大な遺産を相続するものの、天涯孤独の身と
なった中林義貴が行ったものだった。
彼の身の上に同情しながらも、妹のみつきと家政婦として働こうと考えるいずみ。
しかし、なんと義貴の本性はひねた性格の制服フェチという筋金入りの変態だっ
たのである!!エッチなメイド服を着せられてキレる姉のいずみ、喜ぶ妹のみつき。
早くも御主人様気取りで増長する義貴に、美少女大好きなペットのワニまで加わって・・・

正直、メイドにぜんぜん萌えてない私にはくらくらする設定ですが、ぐりちゃんは喜ぶかもなぁ・・・。
コレをリアルにやられては犯罪です。
萌えはあくまでこのような空想世界で昇華されることが前提です。空想世界をこのように2次元にクリエイトすることで意義があり、またそこに留まるからこそそれが彼らにとっての究極の歓びとなるわけです。

ただそうした「高度な」精神世界に慣れていない人にとってはこうした世界そのものが犯罪に映るのでしょう。過去にはリアルに妄想を実行した人にマルキ・ド・サドエゴン・シーレとかいますね。ルイス・キャロル太宰治もかなり危ないです。バタイユの描く世界もすごいです。犯罪者とクリエイターを分ける分水嶺はやはり現実に手を出すか否かでしょう。