「天国と地獄」ダン・ブラウンの小説におけるコンクラーヴェの変さ加減

コンクラーヴェを目前に控え、4人の教皇有力候補の枢機卿が暗殺者の手によって誘拐される。
・・・・・・・というお話でしたが、その候補は以下の通りに説明されています。

イタリアのバッジア枢機卿、パリのラマセ枢機卿
バルセロナのギアラ枢機卿、フランクフルトのエイブナー枢機卿

当然、モデルがいるわけはないのですが、ここで都市名で説明するという時点でおかしい。その都市の大司教を務めているという設定なのでしょうか?司教をしながら枢機卿の人もいますが、枢機卿職であちゃこちゃ行く人もいます。ですから通常は彼の出身地である国の名を言うはず(例外的にローマ在住ってのがある。教皇庁務めね)ですし、現代のバチカン勢力地図に詳しければ西ヨーロッパの伝統的なカトリック国の枢機卿のみが有力候補って事はありえないのですよ。1世紀前ならいざ知らず。ただそのトップがイタリア人というのはありえる話ですね。