旅行中に台風がきちゃったら。南島版台風生活ガイド

先島諸島、或いは沖縄を旅行中の方、もしくは台風13号が来ても旅行は断念しないぞな方々の為にガイド書いとくよ。

まず、強風圏だけの場合、飛行機はわりと飛ぶ。わりとというのは、勿論飛ばない事もあるからだけど。意外と島々の小さい飛行機は風には強い。雨に弱い。視界が効かないほうがずっと恐いので、天候次第で飛ぶか飛ばないかが判らないです。ただし気流が乱れがちなので、酔いそうだと思う人は酔い止めを持っておいたほうがいいです。
船のほうがやばいです。欠航する可能性大。特に大型船は寄稿出来ないこともあるので、島の港次第です。入るはずの港ではない風下の港に入る場合もあります。なので目的と離れた場所に降ろされてがっかりなんて事もあるかもですよ。うちの島みたいに小さいといいですが、でかい島だと移動が大変ですね。
あと揺れは相当ですから酔い止め常備。とにかく寝るしかない。酔わない為には水平線を見るといいといいますが、雨降ってて客室にいるとそういうわけにもいかないので横になってなるべく眠くなる努力をするしかないかも。小さい部屋のほうが酔いやすい気がする。小さい船なら可能ならば進行方向が見える場所にいるほうがいい。ああ、今揺れるなと先にわかるだけでも酔いは軽減されます。

強風圏の街は雨風が強いだけです。本土(関東とか)の台風直撃状態並。傘はおちょこになるし風当たりは強いし、ずぶぬれにはなりますから水着など着てくといいかも。この程度だと沖縄辺りの街は普通に動いています。海見物は禁物です。7メートル以上ぐらいの高さから文字通り、高見の見物をしましょう。うちの島でも港に見に行って車ごと波にさらわれて行方不明になった観光客がいます。特に満月新月が近い大潮の満潮時の海は危険。沖縄の海はリーフに囲まれているので比較的穏やかな海岸は多いのですが、満潮時はダイレクト名うねりがやって来ることもあるので、リーフの中だからと安心は禁物です。外界に面した海岸はもっと狂暴なので、見物したかったら確実な高台からどうぞ。

暴風圏に入ったら、街に出るの禁止。色々なものが飛んで来て死にます。島人で、飛んできたトタンで足をばさっり切られた人がいます。家の木に隣の家の屋根の素材が突き刺さっていたとかいう話もありますね。先ず外には出ないほうがいいです。看板とかいろんなもんが飛んでますから。
風力と風向きによっては分厚いガラス窓も破られます。なので窓の側にいると危険ではあります。金網の入っていた窓ですら破壊されてしまうほどです。強い台風が宮古島を襲ったことがあり病院でガラス破壊で亡くなられた方がいます。高い建物の上階の部屋の方は注意してくらはいです。不安だったら窓ガラスにテープを張っとくのがいいです。破片が飛び散りません。
沖縄のホテルは部屋の外が即屋外仕様のも多いですね。あとコテージも多い。そういう部屋は孤立します。扉が風圧で開かなくなります。無理に開けると場合によっては指を潰したり切断する羽目になりますから、逆らわず大人しくしたほうがいいです。
外出も出来ませんから、本とか食べ物とか飲みもんを事前に買っておきましょう。
停電する場合の確立も高いです。大きなホテルなどは自家発電とかあるかもしれませんが、小さいホテルは無いんで真っ暗です。懐中電灯が常備されているとは思いますが、ところによっては一昼夜まるまる停電とかざらですから、最悪48時間をそこで過ごす勢いで食料、飲み物、暗いのやな人は明かりなどを買っておくといいかもです。従業員も出歩きゃ死にますからお助け出来ない場合が多いんで文句は言わないであげましょうです。
情報も遮断されます。携帯用の充電池。電池で充電出来るものを購入しておくといいかもしれません。テレビも繋がらなくなりますんでケータイからネット情報を得るのが一番いいと思います。電池は多めに買っとくのがよいかも。まぁその数日で確実に電話料金はすごいことになりますが、ま、とにかく暴風圏突入中はすごく暇ですんで、ネットするしかない。後は漫画とか本でも読んで時間つぶし。友人の悩みを深刻に聞き続けるとか、夫婦喧嘩の続きするとかもいいですが、ごうごうという風と風による建物の振動を楽しみながらのんびり過ごすのがいいです。

台風が過ぎた島はけっこうすごいことになってる場合が多いです。電柱が倒れていたり、電線がだらけていたりはデフォルト。自動販売機が倒れていたり、誰かんちの物置が移動して変なとこにあったり、壁のない民家、屋根のない民家に出くわしてしまったり、破壊された海岸端の海の家などが散見出来ます。港に行くと避難しそびれた漁船が大変なことになってる場合もあります。
電線破触ったら死ぬので迂回しましょう。破壊された島民の財産はあまりじろじろ見ると気の毒なのでそっとしておいてあげてください。海は変わらず荒れていますが日が射して荒れた海って珍しいので見物するといいです。

では、よい台風旅行を。

注)
飛行機の欠航については航空会社に問い合わせをしておいたほうがいいかも。暴風圏突入が確定の場合は早々と欠航を決定する場合が有ります。また沖縄経由の場合、沖縄までは辿り着けたけど離島便が飛ばないという事もあります。そういう場合は速やかに関連会社(旅行社とか、予約ホテルとか、航空会社と交渉。ホテルなどを紹介してもらい沖縄本島を愉しむとかに脳を切り替えるのがいいと思います。