『SHOWDOWN(対決)―中国が牙をむく日』馬鹿本読書月間 共和党の脳内

まぁ、疲れているので漫画以外は相変わらず馬鹿本を読んでましたです。

SHOWDOWN(対決)―中国が牙をむく日

SHOWDOWN(対決)―中国が牙をむく日

メリケン国の軍ヲタ、トム・クランシーの破壊力はすごかったがこれもすごかった。産経新聞社、通称KKK社が出してるという時点で、まぁ想像はつくが、いやはや。
で、これは単純に・・・
共和党が政権を取っていないと、かようにアメリカは危機に陥りますよ中国編」
・・という本だった。
共和党のプロパカンダを小説風味にしてみましたっす。という感じ。
とりあえず、著者はかつてレーガンとか父ブッシュの政権のブレーンをしていたらしいということもあって、トム・クランシーほど中国様を馬鹿にしていないが、ソ連崩壊後の世界の構造を今度は対中国として捉えている様子でもある。で、その中国の動きが危機方向に向かう時は、かように動きますよというシミュレートをやっているわけなんだが、それぞれ台湾危機編とか、尖閣諸島危機編とか、南米危機編とか、朝鮮半島危機編とか、中東危機編とか色々な設定があってそれぞれに中国様が絡んでいるという按配になってます。
日本の場合は、尖閣諸島危機編で、なんと中国様は靖国神社にミサイルをぶち込み、日本へのサイバーテロで経済機能を麻痺させた挙句、子分の北朝鮮に大阪核攻撃をそそのかし、挙句北朝鮮は報復の核攻撃でなくなってしまいましたとさ。というオチになってました。すごいなぁ。他の危機編でもとばっちりで日本にミサイルぶち込まれたりしてましたです。いざ開戦となったら中国様もアメリカ様も無茶苦茶やらかしてますよ。それと民主党政権だと、簡単に日本を見棄てるであろうシナリオになっとりました。安保条約が機能してないので日本はボコボコになるようです。
これをマジに受け取ったら・・・
安保を堅牢に保ったほうがいいかも((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
アメリカ様についてないと怖いでする((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
共和党を応援しないとダメポかも((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
・・・などと思う日本人も出て来そうです。
でもまぁ、こんな風に単純に軍事的に危機に陥るように陥らないとは思いますが。台湾問題ってのはこの物語のどこでも中国様もごねアイテムになっていて、台湾の危機の方が深刻だと思ったです。

ただ、ちょっと引いて考えると、もしかして、中国は一国二制度主義というか、どっかの国と中国が戦争したとして、万が一、敗戦となり、中国共産党政権が倒されても、中華民国亡命政権が台湾にあるので、その政権が今度は中国全土を支配、というわけで「中国」そのものは単純な敗戦国にはならない。というシナリオ考えてるんじゃないか?などと、わたくしも妄想してみましたよ。だって「台湾」を外交カードにしながら、占領もせず、生殺しで放置プレイし続けているって何故?って思うですよ。

まぁ台湾有事にしても尖閣有事にしても、島はすこぶる前線で怖いので戦争だけは困ります。