紋別のカニのツメ

た〜か〜の〜つ〜め〜
・・・・・ではなくて、紋別には鷹の爪・・いや蟹のツメのオブジェがあるらしい。馬鹿でかいカニの爪である。
そのへんてこなオブジェを造ったのが実は店長の歳さんである。
今日その話を聞いた。
なんでもアートフェスティバルのために造ったそうだ。もともとはじめ幾何形態の抽象彫刻、つまりピラミッドを造ったのだがこれが不評だったらしい。流氷と一面白の街に、ランドスケープをすぱっと切ったようなオブジェとして彩度の高い色彩の巨大なピラミッド型の形態を造ったそうで、まぁダニエル・ビュランとかクリストの系譜ですな。しかしそういう抽象彫刻は紋別やココを訪れる観光客には理解出来なかったようである。
そこで「んじゃポップアートならどうよ?」ということでやけくそな中で「カニの爪」を思いついたらしい。・・・(;´Д`)まぁ、カニのでかいオブジェならカニ道楽があるが、それを更に馬鹿馬鹿しく、「カニの爪」だけにしたようですよ。こういうわかりやすい彫刻はどうも人気があるようで観光客もカニの爪を探して紋別を彷徨うらしいよ。
で、どんなもんかとネットで探してみた。
http://www.namara-hokkaido.net/topics/news/news.php?id=9743&PHPSESSID=9b3d40454005e67a19fb83674cc49cdb
紋別流氷アートフェス】老朽化進むカニの爪

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・('A`)うへぇ。

歳さんが語った経緯が書いてある。彼の純粋ゲイジツはやはり人々には受けなかったらしいよ。そしてやけくそに思いついたカニの爪は修復要望の声が上がるほど紋別市民によって大切にされているようだ。よかった。よかった。

まぁこの手の巨大モノで有名なのはオルテンバーグである。東京ビックサイトに突き刺さってる巨大ノコギリも彼の作品である。
こいつな↓
http://en.wikipedia.org/wiki/Claes_Oldenburg

日用品を拡大するというのが彼のテーマの一つであり、それは日常のランドスケープの中に置かれる。
昔、ニューヨークのグッゲンハイムで見たのは、吹き抜けにだらだらとしたバトミントンの羽根があるのと、巨大口紅+戦車。やわらか戦車ではなく口紅戦車な。
http://artnetweb.com/oldenburg/scale.html
正直、あの美しきフランク・ロイド・ライトのグッゲンハイムの空間にすげー変なものがあるので('A`)となったんだが、それが巨大バトミントンの羽根と判った驚きたるや。いやはや。

オルテンバーグの巨大オブジェの数々↓
http://www.oldenburgvanbruggen.com/lsp.htm

ペンチとかスイスのアーミーナイフとか、なんでも巨大にしているよ。

まぁ要するに馬鹿アートだけど、馬鹿もここまで来ると説得力がある。もとよりオルテンバーグは真剣であるが。ちゃんと哲学的タイトルがついてるし。・・・でも馬鹿アートだよね。

歳さんも思い切って馬鹿アートをして紋別の人々に愛されたようであるよ。
ちなみにキーホルダーとかにもなってるらしいです。紋別土産産業にも貢献しているようです。