芸術

ドラクエ9は抹香臭い

*ネタばれネタなんでやってない人は読み飛ばすようにさて、主の御降誕、おめ。ですなぁ。 皆様、如何お過しでしょうか?私は島に先日帰って参りましたよ。暮正月は島で過ごす予定。そういうわけで、私は島でクリスマスを迎えましたですが、今まで書いてきた…

先日の表現の話のオチ

だいたいが、絵画脳になっている時に表現のことでぐじぐじと書いたのはいいが、この糞暑い島環境と、絵画脳の性で、だんだん難しいことを考えるのがやになってきた。大蟻食さんが下さった御意見に返事を書こうと思ったて、三回ぐらい読んでみたが、日記の補…

村上隆の作品が受け入れられないだろう理由を考えてみた

昨日のエントリへのブコメです。(注 以下の文言にはオタクな方には不快、且つループな表現が含まれています) letterdust モードブランド好きが「軍服って機能ばっかりで服として認められないけど、パリコレの新作のミニタリーテイストはいいよね」と言うのを…

昨日の続きで鑑賞者の話とか書いてみる 追記有

昨日は佐藤亜紀氏のエントリを読んでの所感を大雑把に書いた。 http://d.hatena.ne.jp/antonian/20090811/1250013170佐藤亜紀と異る芸術姿勢で作品を作るゲームシナリオライター高橋直樹のブログにも言及しとかないとバランスを欠く。 高橋氏と佐藤氏の応答…

芸術脳ではアナキズムでありたいものだ (追記有り)

エロゲ絡みで、表現されるものとその評価的な話を色々読んできた。所感メモでもしとく。わたくしはまぁ表現者なんで、自己表現世界に於いてはかなり狭い世界観で物事をみる。しかしその自己の表現世界ではなく、広く一般化された「芸術」という単位では、自…

エロゲネタに応答してくださったブログの紹介とその後考えてみたあれやこれや

はてな界隈でかますびしいエロゲネタ。 先日、前述したように、そもそもエロゲーというジャンルはよく知らず、せいぜいが知ってるのが麻雀で勝つと女の子が脱ぐアレぐらいな時代で止まっていて、漠とした認識としては『ときめきメモリアル』のエロバージョン…

そういえばメビウスが来ていたんだよ

昨日の清志郎の追悼式ににゃぁ4万人も行ったとかなんとかで、青山墓地から赤いお化けや青いお化けとかがブルースマンの死を悼んでいたようですが、島にいるんだから関係ない。RCのレコードとか聞いて「むかスはよかっただなぁ」「きよしろうはおらの青春だ…

月に海が青い夜の島 渋谷陽一のラジオを聴いた

今日の島の夜は青い。海が青く水平線まで見通せる。竜舌蘭や、モンパや、アダンも青く、庭の片隅にたたずんでいた。ミモザは闇に紛れてどこかに行った。月に、珊瑚礁の間の砂が青く輝くので、岩礁に繋がれたボートの影がゆらゆらとしている。庭に出て、月明…

結局、また清志郎の話をするわけだが、今年は未来派宣言100周年だ

annoncitaさんに「むしろもっと清志郎を!」と言われちゃったんで調子に乗ってまた書く。 つってもわたくしが知ってるのは15年前までの活動で、タイマーズが結成されて一枚目を出したとか、RCサクセションが解散してソロで「メンフィス」出したとか、細野晴…

『エリーゼのために』忌野清志郎の話を更にしつこくするが今度は芸術についてだ

いい加減、もう清志郎はいいだろ?と思う方もいるだろうが、15年ぶりの再会なんだから赦してくださいです。本日、本棚に清志郎が昔出した詩集があるのを発見した。我が家の書棚は4次元スポットが多いので何冊かあったはずだが見つかったのは『エリーゼのため…

普遍的カタルシスの光景 おばちゃんが世界中に感動

英国にBritain's Got Talentというテレビ番組がある。この番組、素人の中からすごい才能の持ち主を発掘するというまぁタイトル通りの番組なのだが、ここに登場したある中年女性が世界中の話題となった。テレビニュースになったらしいので御存知の人もいるだ…

まことちゃんハウスは環境破壊?

イタリアの建築家にレンゾ・ピアノという人がいる。関西国際空港や銀座にあるガラスキューブのエルメスの建物は彼の作品である。記憶に残ってしまうような作品を作る建築家である。 その彼の代表作にパリのポンピドゥー・センターという現代美術の美術館があ…

『レッドクリフ』呉宇森 を見た

吉川英治の『三国志』を読んでその冗長っぷりに挫折した友人と三国志の話をしていたんだが、そいや学生や助手さんが「レッドクリフが面白かったよ」と言っていたんで、「ひとつ見に行くか」という話になった。まぁ三国志についてはオタクではないが萌え程度…

フェルメール展は疲れた

昨日は『崖の上のポニョ』評を書いて力尽きた。さて、ポニョを見たあとはなにやら翻訳モノの面白いものとか本屋にでも行こうと旭屋書店が阪急にあったなと足を運んだら・・・なかった。いったいどこのおのぼりさんなんだ?首都の変貌のすざまじさは本屋を潰…

今更ながら『崖の上のポニョ』を観た。駿はピカソか?

首都の利点は情報が大量にあることだ。島では味わえない情報と物資がだだ洩れである。この大量の情報と物資に抗うのは難しい。寧ろ進んで享受したほうがいいってもんである。 そういうわけで本日は給料日であったので、映画と展覧会という島にはない娯楽を味…

夏の終わりの島の点景

モノクローム画像かと思われるかの色のない風景。 灰色の空は南へと雲が急ぎ、風が洋上を荒立たせ、波は岩礁に砕け、海面に盛り上がった波が浜に打ち寄せている。 男が犬と共に浜にいる。 男は身を浜に横たえ動かない。その傍らで犬が身じろぎもせず座ってい…

海の道の音楽 サロードと三線と

8月も終りの日でございますね。明日からガッコがはじまるので憂鬱なお子様もおられることと思いますが、島では8月の末日の今日は町議の選挙で盛り上がっていた模様。 わたくしはというとなにやら忙しく、それは何故かといいますとお客様がいらしていたから…

展覧会を観る空間

佐藤亜紀さんがブログで激しく怒っていたんでナニゴトか?と思った。 しかも美術ネタである。びじつ。 ○佐藤亜紀 日記 http://tamanoir.air-nifty.com/jours/2008/08/2008814.htmlそういうわけで怒られている人のブログに行ってみた。広告が沢山あって、記事…

ポニョとかいう唄が頭から離れなくて困るが典礼音楽にもこの手のがあるよね

今年のジブリアニメは人面魚なガキが出てくる映画らしいが詳細が判らない。ただテレビでうっかり流れている主題歌を聴いてしまった日からあの唄が頭に流れまくって困る。 単調な唄というのは洗脳されやすい。カトリックギョーカイなどでも子供向けのミサの唄…

個性とはそもそもなんだかよく判らない件について

大野さんのブログ経由で色々な方が「個性」について、そして美術教育についてお話してるのを読んだ。どうもはてな界隈でのホットなネタらしい。 ○Ohnoblog 2 http://d.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20080706 ■個性は獲得目標ですらない○地下生活者の手遊び http:…

『ダントン』アンジェイ・ワイダ 男臭い法廷

徹底した暴走が、大量の死者を産んだ歴史といえばフランス革命。 革命という意志が、セクト争いを産み、異る意見のものを排除しギロチンへと送り出す。牢獄は処刑待ちの人々で溢れ、多くの歴史遺産は破壊された。自由へと到るはずの歴史の非情な車輪が人々を…

落書き馬鹿を監視する社会 *イタリア落書史、追記あり

イタリアはフィレンツェ。サンタ・マリア・デル・フィオーレといえばブレネレスキが設計したクーポラで有名な大聖堂。でか過ぎた聖堂をうっかり作ってしまい天井をかけることが出来なくて当局を大変悩ませ、ブレネレスキが解決するまでの何十年かは天井が無…

メトロ世界のダンジョン

わたくしのしらない間に東京メトロなどと名前を変え、いつの間にか六本木を通る線が増えたかと思ったら今度は渋谷から池袋に行く地下鉄が通ったとか、成長し続けるメガロポリス東京。 半年ほど出稼ぎで東京(正しくは横浜だが生活圏は東京が多い)に帰るたび…

宗教表現を巡る問題が起きたらしい

『ジョジョの奇妙な冒険』という漫画はタイトルだけ知っていてしかも人気があるらしいということも知っているが読んだことがない。絵がどうもあまりに個性的に菜っ葉臭いというか、すごいクリーチャーな印象を受けてしまうために食わず嫌いなだけである。と…

言の葉による呪 昨日エントリの訂正

昨日わたくしは言語に縛られるということを書いた。言葉とは名辞する存在である。名付けるという行為は呪であり、祝である。 神はこの世の創造を言葉で以て為したとはヨハネの言であるが、創世記では人間は名付けをする仕事を先ず神から与えられている。旧約…

恐ろしい話を読んだ

文学ネタを芸術タグってのも変だけど、まぁ文字芸術だからな。で、表題だが、朝っぱらからとてつもなく恐ろしい話を読んでしまったのでここに紹介しておく。場所は大蟻食先生こと佐藤亜紀のブログ。佐藤センセが聞いてしまった恐ろしい話である。 トルコの作…

犬を餓死する様を見て藝術と為す

本日は両親がいないのでなんとなく時間を持て余していたので、ぱそぱそしてました。そこで見つけてしまったニュース。なんか沢山のブログとかあちこちでネタになっとるようで。 コスタリカという国ではこんなアートがあるそうだ。 ↓ http://petloverstips.co…

BLネタから、西洋と英米

ネト逍遥していたらBL関連で面白いエントリを見つけたので備忘。 ○0007 文藝檸檬 http://d.hatena.ne.jp/chinobox/20071227 ■[livres]『BLスタディーズ』における森川嘉一郎氏のカルチュラルスタディーズ批判・女性学批判と、それにたいする千田有紀氏のご…

図像学的な本3点・竹下節子、ル・ゴフ、中野美代子

トム・クランシーとか、アメリカンな軍ヲタでナショナリストの馬鹿本を読んでいたのにいいかげん飽きて(というか、近寄らぬほうがよかった無駄な世界だったと認識し)やはり脳みそに滋養をつけねばなるまいと、おのが領域のびじつ世界本を3つ平行して読み…

中野滋の聖母子入手・イエズス会の話

中野滋という彫刻家は、大学の先輩でもあり、またわたくしが教えてる美大の教授でもあり、信仰の同志でもある。要するにカトリック信者で彫刻家。かの舟越保武しに師事し、現イグナチオ教会のイエス像を作ったことでギョーカイでは有名。彼がイエス像を造っ…