今日の労働

プロレタリアな日々、二日目。
今日は下絵を描いた。

AMAN(あまん)の店長、歳さんが過去に色々な街を引っ越して、その都度、店を持っていた話は昨日書いた。北海道で開いていた店はティパサという店で、結構、評判だったらしい。検索するといくつかブログが引っ掛かってくる。固定ファンが多かったのに、島になにもかも捨てて来るとは度胸である。通常夜逃げでもない限りそんな事はせんのだが、まぁなんとなく好きなトコに住むのが好きで、来てしまったんだな。北海道から家財を持って来るのも面倒なんであげたらしい。商売道具とほんとに一部の家具類だけ持って、島に到達した。なんせ本人が内装や概ねの大工仕事を一通りこなす事が可能な能力(彫刻家だからな)を持っているので気楽なもんである。なけりゃ造ればいいから。そういうわけで改造可能なボロ屋敷を借りて、店と自分ちを作りはじめたのである。

過去の各店で共通するのは、地中海料理、主にイタ飯屋だということ、歳さんが内装をしているという事、そしてその内装には必ずなんらかの絵が描かれていた。描いたのは歳さんだったり、美大生だったり、イラストレーターだったり。なんらかの古い絵画を引用して、それを描いてきた。
今回も、なるべく本来はクリエイターであり、(何故かこれ→が著しく謎なんだが)京都大学の大学院の美術史を出ているという歳さんの激しくこだわりあるであろうコンセプトを尊重し、絵づらの選択は歳さんに任せた。イタリアン・フレスコの画集を渡し、この中から好きな絵やモチーフを選んでイメージを考えといてくださいね。と宿題を出した。歳さんが選んだのは、フィリッポ・リッピのプラートにあるドゥオーモの壁画とマゾリーノの壁画だった。どちらもサロメが題材だった。なんでサロメ?と聞いたが、別に意図はなく気に入っているからなようだ。。。美術史を出とるのか???ほんまに?
それらの絵をパソコン上で組んで、不自然じゃない構図にし、まぁヨハネの首の代わりに料理のお皿を持たせて格好をつけた。絵画の一部が残された感じにしたかったので、人物像をなるべく大きく取り、トリミングしたような図にしたんだな。

んで、けふの作業

下絵デッサンをした。

昨晩、A新聞社の仕事を朝までしていたもんで3時間しか寝ていない朦朧とした頭で現場に向かう。
まずは簡単にチョークで当りをとる。

この当りはいいかげんなもんである。
次にこの当りを壊して、のち、筆で形を取りはじめるんだな。

↑壊した状態。
通常、下絵を別紙にみっちり描いて写していく人は多いんだが私は画面上で形をとる。筆で試行錯誤しながらどんどん描き続けるんだな。
んで、こんな感じになる↓

まだフォルムが甘いが大ざっぱな形が出来てる。
ディテール見るとこんな風↓ 大ざっぱだけど形は判ると思われですよ。

けふはこれで終り。
明日は日曜日なんで現場仕事はお休みです。
明後日の仕事は再びこの下絵を壊して、本格的に描いていくことになります。