漫画夜話

utsutsuさんが漫画について語っているのを発見。
○ひとまずお休みだお( ^ω^)
http://d.hatena.ne.jp/utsutsu/20060530/p2#seemore
■[本][女]今更のだめを読んだ私が少女漫画の話をしよう


うむ。『のだめ』ってのを読んだことがない。それと『NANA』ってのもだ。
正直、他人様の恋愛話を読んだところで面白いと思わん。映画もそうだし、ワイドショーもそうだ。恋愛とは自分がやるもので、自分がやるから面白いのであって人様の話など夢の話を聞くぐらいにつまらん。だが、ちょいと恋愛してみると辛い思い出なんぞが出来た時は「うんうんそうなのよぅ」などと泣くツールではある。まぁ不健康だ。


で、utsutsuさんの読んできた漫画リストにこけた。
大島弓子萩尾望都川原泉佐々木倫子玖保キリコ三原順坂田靖子


母ちゃんが与えてくれた本らしい。大島弓子萩尾望都三原順坂田靖子は私がまだ乙女であった頃の漫画界の作品群であるよ。まさかutsutusuさんの母ちゃんは私と同世代???な・なわけないよね・・・。
これにあと山岸涼子青池保子が加わりますね。久保キリコは大学時代なんで読んでいない。川原泉も評判なんだけど実は読んでいない。高野文子とか読んでたな。佐々木倫子はもっと後だ。大人になってから読んだ。
私がもっとも初めに読んだ漫画は当然、手塚治虫でほとんど全作品読んだと思う。他に「サザエさん」に「のらくろ」が家に転がっていた。水木しげると、何故かつげ義春の『ネジ式』を読んでいてファンであった。どちらも絵が変で好きだった。永井豪の『バイオレンス・ジャック』を読み、しばらく地震が怖く。『漂流教室』を読んでガクブルし、古賀ナントカとかいうホラーものの漫画家作品とか、なにか偉く薄暗いのが多かったですね。そういう時代でした。ギャグだと赤塚不二夫谷岡ヤスジが群を抜いていた。双方共ブッ壊れていた。赤塚不二夫は本人が既にブッ壊れている人間だと後世知る。
こうして見るとわたくしの小学校時代に活躍していた漫画家はどれもすごいパワーだったなぁと思いますね。
中学や高校になって少女漫画を読みはじめるも、上記のような作品ばかり。それ以外はやはり少年漫画を読んでいた記憶があります。チャンピオンが全盛の時代だったからねぇ。
今思えば、この時代にも恋愛話には興味がなかった。女子校だった所為もある。女子校という環境は積極的にどこか出て行かない限り男子の存在がない。だから男子を意識するということがほとんどなく、「恋愛」という存在すら下手すると忘れがちになる。恋愛文化不毛の環境ではあるな。腐女子が育ちやすいといえば育ちやすいが、なぜか私はそちらに行かずロックに走ってしまいました。
でもJUNEの創刊号は買ってしまったですよ。何故か判らないが買ったんだな。怪しい世界をヲチして愉しむつもりだったのでしょうか?当時、大学生のレッド・ツッペリンファンの女性と文通していて、彼女は同人誌を造っていた。その内容たるやZEPメンバーのヤオイであった。まだ「ヤオイ」という言葉すらなかった時代である。こりゃまたすごい世界があるものだと思ったですよ。


恋愛ものは(片思いも含め)体験して、はじめて愉しめるのかもしれない。
しかし上記のような環境で育ってしまった私は手遅れで大学生になっても、大友克洋とかガロ系の漫画家とか読んでいましたですよ。あいかわらず恋愛ものに興味がなく「ひさうちみちお」とか「丸尾末広」などの漫画を兄貴に発見された時の気まずさはなんとも言えません。サブカルは正直ドン引きされる時代であったかもしれない。
◆◆
高校の頃、恋愛ものに興味がなかった癖に、何故か性愛に興味があったのか、サドや澁澤を読みはじめた。キリスト教の学校だったのでキリスト教道徳への反発心からだろうが。こうした性愛への一種の歪んだ興味がヤオイに出るタイプと、山岸涼子の描く短編のようなおどろおどろしいものへといくタイプといるのか、わたくしは後者だった。その線でひさうちや丸尾、或いはバタイユもあったのかもしれない。性は恋愛と切り離されて、文化として捉えはじめてしまう。BLを愉しむ人の心理は分らないが、一種そういう心理があるのではあるまいか?どうなんだろう。