過激な恋愛論4 婚姻制度

一夫一婦制について調べていて、昨今は一夫多妻や、夜這い制度による一妻多夫制が見直されているみたいですね。夜這い制度はおおらかな性の証しとか、お金があるなら複数の奥さん持っていいじゃないか。なのとか。
でも。ちょっとまて。そんなに薔薇色なのか?そもそも子供が出来たらどうするんだ???
一夫一婦制は国家が強大になり、国民への戸籍化とか税の問題等の法が前提となった秩序社会によって形成されていったと。まぁそんなことですが、もう一つが都市の登場ですね。例えば「夜這い」制度は村だから成立しえた。村の中で共同でお互いを養う制度だから維持出来たわけです。都市は個人主義的ですから、母親だけが取り残されてしまう状況に陥ればそれは非常に困る。ましてや子供の養育にお金が掛り手間のかかる時代にあっては、各家庭単位でそれを賄うことが可能な一夫一婦制は重要だったりしたわけです。
つまり夜這い的な「一妻多夫」は村社会という閉鎖家族共同体があるからこそ成り立つ。そして子供の養育に金をかけない社会だったからこそ成り立っていたわけですし、ここでは「父」は家庭内にその存在がいなかったりする社会ですね。女性達はどの父親か判らん自分の子供の育児に追われたり。夜這い制度がいいなんていうのは殿方でしょう。やりにげオッケー。子供の面倒はみない。男にとっては天国ではある。「子供」の存在を度外視するならそれもアリな形状でしょうが、これらを「いいなぁ」などと言ってるのは子供の問題は忘れている場合が多いのではないでしょうか?なんせ「俺の子供じゃない」と逃げられることがいくらでも出来るわけです。
他方、一夫多妻は、男の経済力がものをいいます。これはもうあきらかですね。お金のある殿方に集中する。家庭としては動かないわけですから、お金のある家長が複数の妻と子供を養うというだけですね。
かつての社会においては一夫多妻は一部の富豪のものであり、一妻多夫はものを持たない貧者達の婚姻形態だったといえるでしょう。後者は子供に金などかけずに済む社会だったわけです。
現代にそれが応用出来るのかというと、どうなんでしょう?万民が過度ではないが適度に金を持ち、金のかかる生活をしている社会に於いては、あきらかに子供を産む性である女性にのみ負担のかかるような一妻多夫制はやはり女性のことを何も考えていないと言えますし、お金のある家長(この場合女性でも男性でも可)が存在する場合は複数相手の相手と子供を養うことも可でしょうが、今度は家長なり誰かが死んだ場合の財産分与の問題でこじれる可能性が以上に高くなりそうです。
まぁ、子供の養育を家族単位ではなく完全に社会が引き受けるようなシステムが確立しているならそれもアリでしょう。福祉にかかる費用が増大し、重税になるだけでしょうよ。あと、非モテ非婚、離縁された高齢者のことは忘れられてる考えでしょうね。まぁ、離婚推奨とか、多婚推奨などという奴は、自分が勝ち組でいられるだろうことを想定しているだけでしょうなぁ。
教会が一夫一婦制を推奨し、離婚を認めないのはある意味正しいかも。どうせ大衆は言うことは聴かないんだから、縛りがないとほんとに無秩序になるだけかも。まぁ真面目な人はもんもんと悩むんだろうが。そういうのは個別に対応し、救っていけばいい。マッチポンプでもいいじゃないか。