ワールドユースデイ

うちの親父は右巻きなので産経をとっている。
今朝、その紙面を見たらこんなニュース。

http://www.sankei.co.jp/news/morning/22iti003.htm
80万人の祈り ローマ法王、母国ドイツを訪問

 初外遊で母国ドイツを訪問中のローマ法王ベネディクト十六世(78)が
二十日から二十一日にかけ、西部ケルン近郊の炭鉱跡で野外ミサを行い、
八十万人以上の若者らが祈りをささげた。

 法王は「世界各地で頻発するテロと対決するため、キリスト教イスラム
教など各宗教が協力しなければ新たな暗黒時代を招く」などと説教し、若者
らの間を特別車で回りながら、宗教間の融和を訴えた(同)。

 今回のドイツ訪問では十九日にシナゴーグユダヤ教会堂)訪問やプロテ
スタント代表との会合が行われ、法王は、ミサを前にイスラム教団体代表ら
とも会談し、宗教界の関係改善を強調した。(ベルリン支局)

別の情報では100万人とか言うのもあったけど。産経紙面には上空から撮った写真が出ていて「見ろ、人がゴミのようだ」状態で広い平原をびっしり人が埋め尽くしていた。「うへぇ〜キモイよぉ。こいつら全部カトリック教徒?もっとキモいよぉ」などと不謹慎に思ってしまいましたよ。ぎゅうづめのカトリックな人々・・・。
100万人という規模は想像もつかないです。ウッドストックでも40万人程度。ラブアンドピースで人が集まるのが嬉しいという時代ははるか昔なんだが、いやはや。

共同通信の報道はこんな感じ↓

http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/kokusai/20050821/20050821a3860.html
野外ミサ100万人 ローマ法王、初外遊終える
 2005年 8月21日 (日) 21:20


 【ケルン(ドイツ西部)21日共同】母国ドイツを訪問中のローマ法王
ベネディクト16世は21日、西部ケルン近郊の鉱山跡での野外ミサで「憎
悪と暴力を愛に変えよう」「宗教は商品ではない。自分の好きな部分だけ取
り入れてはならない」と深い信仰を呼び掛け、広大な敷地を埋め尽くした若
者ら100万人以上の大歓声を浴びた。

相変わらず「法王」表記なマスコミ・・はさて置いて、

「宗教は商品ではない。自分の好きな部分だけ取り入れてはならない」

・・の一文。

流石、スターウォーズ皇帝のごとき風貌のベネディクト16世。「宗教は甘いもんやおまへんで。」と申しております。これは同意。そもそもが道に迷ったときに力になる効用とは筋が通っているナニかがあることで生じると思うのですね。どの宗教もそうですが、厳しい面もある。仏教にも戒律があるし、神道は「祟る」というコトで正道を知らせる。迷いやすいときに、苦い杯を飲み干すようなものでも、それが結果的によい方向へと導くことになると思うのですね。例えばタロットカードは何度もやってはいけないといわれますが、結果が悪い場合えてして人間はいい結果が出るまでカードをめくりたくなる。でもそれは間違いである。そういうのと同じでもあると思います。

さて、どうも教皇は宗教対話を大切に考えておられるようですね。特にドイツという地にあってシナゴーグを訪れるというのは重要なことでもあると思います。先の教皇の路線を踏襲しているといえるでしょう。

日本では選挙問題の陰に隠れてしまいましたが、先日、CNNでガザ地区の撤退と入植者の引揚げのニュースが延々流れていました。パレスチナ問題がどうなるのか今後も欧米にとっては見守りたいニュースなようです。

◆コンドーム配布しようとしたドイツの警察
ドイツのお役所もかなり馬鹿である・・・ということでeireneさんのところで紹介されていたこの記事。かなり笑いました。

http://d.hatena.ne.jp/eirene/20050823#p1
「教会側からの圧力」でコンドーム配布中止
http://www.zakzak.co.jp/top/2005_08/t2005082222.html
ローマ法王ベネディクト16世が参加し世界各国から約40万人の若者らが
集まったドイツ西部ケルンのカトリック世界青年大会で、警察団体が計画し
たコンドーム配布が「教会側からの圧力」で、直前に中止されていたことが
20日までに分かった。

 カトリック教会は避妊などに反対の立場。ドイツ出身のベネディクト16
世の初のお国入りに配慮した形だが、エイズ拡大に伴う予防の重要性が叫ば
れているだけに「法王は現実を直視すべきだ」との批判も出ている。

 ドイツの警察団体は大規模集会がある際に街頭でエイズ予防を訴える慣習
があり、ケルンの警察も今回、コンドームの配布を計画。しかし、組合は大
会を前に「問題の微妙さをかんがみて中止する。教会指導部から抗議と圧力
があった」と発表した。

上記の記事に対する、eireneさんのご意見に同意します。
そもそも、カトリックはただでさえコンドームに対して異常なほど敵意を燃やしている牙城であり、プラトニック推奨であり「真面目なカトリックの若者は健全にスポーツなんぞをしてモヤモヤを解消しましょう」というようなことを教えているので、そのようなものを堂々と配られては困りますでしょう。いくら大規模集会でのお約束とはいえ相手が悪すぎです。
教会的には本当にそういうことをなさりたい若者は自己責任でそれを買い、あとで告解でもせよ。というのが正しいかと思われます。
そもそも、聖なる祈りの場としての集会、いくら「とっても元気」でも、このときだけは流石にそういうことは慎みたいという人のほうが多そうだし、そういう若者に対する侮辱でもあるような気がします。
エイズ問題は深刻ですが、対策として動くにせよやはり場というものがあるとは思います。