夏至の夜の夢

本日はローマ・カトリックの暦では洗礼者ヨハネの日である。

・・・って書いたら昨日だった。24日ね。ヨハネ祭は。
つーか、一日がどっか行っちゃってた。島時間で生きているにもほどがあるというか島時間にも著しく遅れている。

洗礼者ヨハネ、ジョバンニ・バッティスタはイエスのお師匠さんというか、イエスに洗礼を授けたおっさんでキリスト教図像ではボロい服をまとい痩せて十字架のつえと蜂の巣なんかを持っている、ホームレスっぽい感じで表わされる預言者である。蝗とはちみつを常食にしていたという、マクロビでもない、かなり虫方向に偏った謎の食生態をもつ、とにかくなんかよく判んない、けど聖書から鑑みるに偉い人である。

その祭を欧州では火の祭として祝うんで、欧州ではあっちゃこっちゃでどかどか火が炊上げられていたと思う。
あと、この前夜は山に精霊がつどって乱痴気騒ぎをするらしい。精霊である。聖霊ではない。ここんとこ間違えないように。日本の翻訳家はよく聖霊と精霊を混同して間違うので気をつけるように。
昨日はそういうわけで世の精霊達がどこぞの禿山に集って真夏の夜の夢を愉しんでいたと思うが、うちの島は北方へ過ぎ去った台風3号、或いは南方から迫り来る台風4号の性か、過ぎ去ったと思った梅雨前線が再びやって来てしまって、梅雨明けってのは幻想だった状態である。昨晩は雨に降られて精霊もさぞかし不満だっただろう。

で引き続き、朝っぱらからすごい雨。海に稲光が落ちるのを早朝ぼんやり眺めていた。
今は収まったんでぱそしてる、というか某社の原稿待ちなんで・・・チェックしないといけないが、雷が再び活発になる怖れがありそうなんで、またぱそ落ちしそうな日々が続きそうな悪寒ですよ。やれやれ。

夏至ってぇと一年で一番日が長いんで夕日が落ちる場所がトンでもなく北に寄るんで面白いんだけど、それも見れないのはつまらんのである。それに加えて日が落ちる場所が北に寄ってると居間の奥まで日が射さないんで楽だ。

これから再び、落日箇所が南にだんだんと移動していくのはいいが、居間の奥まで、最後まで日が射してしまうので、居間が激しく糞暑くなる。家の中から海に落ちる夕日が見れていいわねなどと言うのは、トロピカル幻想である。生活者としては糞暑いだけだ。

にしてもまた雷が鳴りはじめたぞ。
海の向うから黒い雲と雨の幕がこちらにじわじわ迫ってくるのを見るのは面白いけどね。