Googleのストリートビューは死ねばいいのに

怖い怖いと言いながら調子に乗って再びググルしていた。
今回は怖い地帯とか行ってみようとかいいながら百軒町とか、ヤクザも黙る我が父ですら恐怖したという寿町とか、いまや外国人に人気だとかいう大阪の西成地区(ここにはすごい看板を出している教会があると聞いた)とか、怖いなら怖いとこにいってみようとググッたが、ググるの調査員もさすがに怖いとこは嫌だったようで、網羅されていない。どんなに歩いても退屈な我実家の周辺なんぞよりお客さんは多そうだが。
西成地区に関してはあいりん地区方面は夕刻に撮ったらしく鮮明でない。まぁ色々な意味で配慮したのかそれとも怖かったのか不明。しかし教会のあるサイドは何故か昼に撮ったらしく噂の教会がばっちり映っていた。というわけであやしい観察の結果、これだけは目撃出来ましたよ。

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あのキリスト教看板さんの本拠地みたいな盛大さで「地獄」とか書いてる看板が貼り付けてあったり、ダビデの星が掲げられていたりして噂にたがわず豪勢であった。

そういうわけで調子に乗って今度は母の実家に行こうと京都に飛んでみた。
母の実家は京都の町屋作りである。曽祖父の時代に越してきたそうだ。総檜の家で、祖母はこの家の柱を磨くのが日課だった。祖母が聞いた都市伝説では以前この土地には明治天皇のお妾さんが住んでいて天皇が裏の路地からこっそり木戸を抜けて通ってきたという話だが、ほんとかよ?とかなり眉唾。とはいえ「お妾さん」という伝承のせいか、この家は女が生き残る家で、曽祖母曽祖母の姉が家を分けて住んでいて、祖母と母が曽祖母と暮していた。祖父は曽祖父が亡くなってすぐに鬼籍に入ってしまったんで、29歳という年齢での早すぎる死去である。そういうわけで女ばかりがごろごろといたというなんだか怪しげな家ではあった。
しかし京都の町屋づくりのしっかりしたこの家の風情は素晴らしいもので、曽祖母が茶をやる人なので庭が見える主室は茶のための炉が切ってあった。庭には季節ごとの茶花が植えられ、その茶花を積んでは床の間に飾っていた。客間は何故か洋室で明治時代の洋風ってこうだよなみたいな作りであった。夏ともなると部屋の境の襖はすだれ仕様の風通しのよいものに変えられた。過酷な京都の季節にあわせてよく考えられた造りの家であった。幼いころしばらくこの家に預けられたことのあるわたくしの家屋の原風景にもなっているかもしれない。
そういうわけで、この京都の家が人手に渡ってしまった時は悲しかった。祖母にとっては亡くなってしまった曽祖父の思い出が残る家であり、母にとっては優しかった曽祖母の思い出が残る家である。だから祖母にも母にもこの家には格別な思いがある。先日も祖母がこの家にまつわる昔の思い出を語っていた。
だからいつか祖母や母のためにも大金持ちになったら買い戻したいもんだとか思っていたんだが・・・未だ下流です。

で、まぁそういう思い出の家を見に行こうとしたんだが・・・・・・・

ない・・・・あるはずのところにない。

がーん。

駐車場になってやんの。

なんだよそれ?!超むかつく。

これは祖母には言えないかもです・・・泣)
97歳って微妙なお年ごろなんだよね。落ち込みがそのまま生命の存続に反映しちゃうからなぁ。

そういうわけで、ググルのストリートビューとやらが無ければ知らずに済んだのに。と激しく悲しくなり、ぐぐるのすとビュなんか死ねばいいのにとか、思ってしまったわけです。
ただの八つ当たりですな。くそ。
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しかし、Googleという会社はナニ考えてるんだ?この機能をして何をしたいのか判んないんだが、大衆が神の視点を持つとかそういうのが画期的なのか。どっちかというと上記のようなイレギュラーな楽しみ方以外あまり使い勝手がいいと思えないですよ。特にすぐ風景が変わる、懐かしの家もすぐ駐車場になっちゃうような我が国では。
あと、有名人の家晒しとか、炎上した時に家晒しとか、よろしくない方向の使用法が起きそうで怖いかもです。大臣さんの家の前とか撮ったり出来たんですかね?神戸の山口組組長の家とか(・・って、映ってました。怖いからリンクしないけど)
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ストリートビューに関して様々な調査結果が出てきてますね。面白画像というか、それ盗撮じゃ?レベルの。
そんな盗撮Googleカーを見つけた情報などもありましたが、Google盗撮カーが広く認知されると「あ!Googleが盗撮してる!」などと指を差され、そういう指さし映像とか、怒りまくって延々おっかけて来る人とか、Vサインだす人とかが映ったりするかもしれませんよ。あと「Google盗撮断固反対」とかいう幟とか看板とかを出す人とかもいたら面白いです。まだGoogleが盗撮していなくてこれから来そうな地帯の人に期待したいです。うちの島は通常のググルマップでも改造度が全然駄目なところなのでまぁ来ないと思います。

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京都の家が無くなっていたので悔しいから京都の変なものをアップしとく。

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ストリップ小屋だ。
すごい昔、まだうら若き乙女であった頃、東寺の市からの帰りに見つけた。堀川まで歩こうとか思い立って何故か迷いこんだ路地で見つけたんだが、まだあった。エントランスは変わっているがよく見ると古い瓦屋根と祠が見えるのが粋?というか、京都っぽいというか。当時はまだうら若かったのと、歌舞伎町とか浅草みたいな繁華街でもないこんなとこで出くわすにはあまりに異質な物件にびっくりして度肝を抜かれたんだが今見るとうらぶれてるね。なんでこんなトコに建っていたのか、いまだ謎。
これが残っていて母の実家がないってのがまた悲しいわけだが。


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親戚の家に行く途中にあったお地蔵さん。
子供心にすごく怖かったが今見ても怖いぞ。母には子供を守ってくれるのだから大切にするようにといわれたが怖いよな。しかし地蔵盆はお菓子を貰えるので好きであったので、今でもお地蔵さんを見ると時々反射的に挨拶をしてしまう。カトリックなのにいいのかね。


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一応お約束で教会も載せておくか。祖母ちゃんが女学生のころ通っていたばあちゃんちの近所の教会。祖母の女学校も近くにあるのだが当時の先生はイギリス人女性で、その先生は病気になった時、医者の前で靴を脱ぐことを断固拒否したらしい。ビクトリア朝の教育を受けた先生だったようだ。大時代的だなぁ。

・・・・・・・すとびゅもこういう遊び方が出来るという利点はあるな。

にしても、マップ見ていて気がついたんだが、京都の町に変な町名がついているのはいつからなんだ?こんなのあったっけ?透り名で住所を記すのしか覚えていないんで透り名より町名がだらだらと出てくるので、場所が判らず不便である。