訃報

東京での母教会にいた知りあいのM神父が亡くなった。ギョーカイでは珍しく風貌がイケメンだった。顔の造作ではなく身じまいがというか。
かなり変な人だったが繊細な人だった。昨今のギョーカイは司祭服を着ないで巷に出ていく輩が多い中で、酒を飲みに行く時もローマンカラーをつけていると聞いたが真偽のほどは確かではない。きちんとした人だというイメージである。ただし酒にはきちんとしていなかった気がする。持病があり、どんどんとそれが悪化していく経緯を見ていた。ミサの途中で立つことが出来なくなり共にいた司祭に支えられていた。そのあとミサで姿をみることがあまりなくなった。ずっと修道院の奥で寝たきりの生活をしていた。
今度、母教会に帰ってももういないんだな。修道院の奥で寝たきりだったんで見舞いとかいったことが無かったのだけど、そこにいる。というのが当り前に思っていた。
年をとるというのは当り前に存在していたはずの人がいなくなる。そういう体験が多くなっていくことだったりする。97年、生きているうちの祖母はどれだけの別れを体験したんだろうか?とふと思う。
そうなるとこれから出遇う人、一人ひとりが大切になっていくのか。一期一会でも。
まぁあの世で会えるといいんですが、あの世のことは判らないからやっぱリこの世での別れは悲しいですよ。