茶番のような聖火リレー・コミカルになりつつある中国を巡るあれこれ

一日一チベットリンク運動/Eyes on Tibet

聖火リレー妨害は「民主主義の勝利」、英各紙は好意的
http://www.afpbb.com/article/politics/2375053/2806103
【4月7日 AFP】(一部訂正)7日の英新聞各紙は、前日ロンドン(London)で行われた北京五輪聖火リレーでの妨害行為を「民主主義の理想の勝利」と好意的に報じた。

 6日の聖火リレーでは、チベット(Tibet)暴動への対応をめぐり中国政府に抗議するデモ隊が市内を通過する北京五輪の聖火を消そうとするなどして、警官隊と衝突、37人が逮捕された。

 大衆紙サン(Sun)は、「民主主義の勝利だ。合法的かつ平和的にデモを行う権利が尊重される国に住んでいるわれわれは幸せだ」と報じた。

 デーリー・メール(Daily Mail)は社説で「ひとつ確かなことは、ここ(英国)は中国が望むようなプロパガンダの勝利とはかけ離れた世界だということ」と述べた。

 タイムズ(The Times)は、「中国は今回のデモで、五輪を自分たちの都合で捉えることはできないと気づいたはずだ。聖火リレーはあらゆる権利を象徴するもので、中国の栄光を示すためのものではない。むしろ(ロンドンでの聖火リレーは)チベット問題への抗議を浮き彫りにしただけでなく、統制の及ばない不穏や混沌を内在するのが寛容な社会の本質だということを示す機会となった」との評論を掲載した。

 デーリー・ミラー(Daily Mirror)は社説でデモ隊の立場を支持。「デモ隊の行動は、中国が行ってきた人権侵害に対する抗議として的を射ている」と論じた。

 インディペンデント(The Independent)の社説は、北京五輪が掲げる聖火リレーの「調和の旅(journey of harmony)」というテーマを引用。これまで数々の妨害行為が行われてきた経緯を踏まえ、「もはや調和の聖火とは言えない。聖火リレーを今後どうするべきか?」と述べて聖火リレーを続けることへの疑問を呈した。(c)AFP

ロンドンでは馬鹿みたいな障害物ゲームと化した聖火リレー。今度はフランスでも。

▼パリの聖火リレー、2度も消す…人権団体など抗議の中
http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2008/news/topic/world/news/20080407-OYT1T00643.htm
【パリ=若水浩】北京五輪聖火リレーが7日、パリで行われ、前日のロンドンと同様、チベット問題をめぐって中国政府を非難する人権団体などによる抗議活動が相次いだ。

 警察当局はリレーを妨害した5人を一時拘束した。

 7日正午過ぎ、エッフェル塔展望台を出発した聖火リレーは、道路に横たわって抗議する団体メンバーの妨害に遭い、警官隊が聖火を避難用バスに退避させ、一部区間をバスで運ぶ場面もあった。

 また、パリ市警は安全のためとして、リレー途中に聖火を2度消し、その都度点火したという。

 リレー・コースは、凱旋門シャンゼリゼ通りを通る約28キロ。仏政府は3000人以上の警察や機動隊員を投入、約250人がランナーの前後を警備する厳戒態勢を敷いた。拘束された5人のうち2人は、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部・パリ)のメンバーだった。

 3月、ギリシャで行われた採火式でもメンバーが乱入、パリでも抗議活動を予告していた。

 また、80人の聖火ランナーのうち、一部のランナーが抗議の意味として「より良い世界のために」と記したバッジを胸に付けて走行。パリ市当局も「パリは人権を擁護する」という横断幕を市庁舎に掲げた。

 一方、聖火リレーを歓迎する中国系住民も中国国旗を持って詰めかけ、人権団体との間で小競り合いも起きた。

(2008年4月7日23時14分 読売新聞)

ものすごい厳戒の中粛々と進む聖火。
消された聖火はすでに「受け継がれている」モノでないだろうに。なんだそりゃ?という感じですが。

なんとも象徴的な光景と化した北京五輪聖火リレー風景。ロンドンのではかなり漫画的な光景。パリのでは平和のはずが平和的でない機動隊まで出動する欺瞞に満ちたような光景。まさに今のチベット問題に対応する中共の姿があると思っちゃうんですが、どうでしょうか?
中共政府のダライラマに対する誹謗や各国への応対は、漫画的ともいえる言動も多く、ここ数年で中共政府がかなり劣化した気がする。以前から非人道的な行為を行ってきたと、人権団体や宗教関係者から批判されてきたがのらりくらりと逃れて来たのが、かわしきれなくなった途端逆ギレ起こして、ダライラマに対するトンでもない誹謗に及ぶに到っては、もう漫画的な存在と化しつつあるし。聖火を「機動隊」に守らせるというのは、軍というような暴力性のあるものによって、つまりチベットを支配するは暴力しかなく、己の政権を守るにも暴力しかないような政策のし方の光景と重なります。

まぁ聖火を攻撃する側もいわゆるシーなんちゃらみたいな過激抗議団体みたいな気もしますが、なんせ相手のレベルが低いので同じような様に成り下がってバランスとれてるみたいな。とほほな関係になりつつあります。温厚で人の話を先ず聞くという姿勢のダライラマ法王もあきれ返って見てるかも。
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北京聖火リレーのルート 備忘

http://www.joc.or.jp/beijing/news/20070705.html

ギリシャ→北京→アルマトイイスタンブールサンクトペテルブルグ
ロンドン→パリ→サンフランシスコ→ブエノスアイレスダルエスサラーム
マスカット→イスラマバード→ムンバイ→バンコク→クアラルンプール→
ジャカルタ→キャンベラ→長野→ソウル→平壌ホーチミン台北
中国国内
海南島マカオ→香港→上海→南京→武漢成都→ラサ→ウルムチ
蘭州→哈爾浜→天津→北京

長野に来るのはゴールデンウィーク中ですかね?

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ところで、昨日ベリタとかイザってトンでもないレベルの記事がよく載るといいましたが、駄目方向のトンでもないのもいますが、優れた方向にトンでもない人もタマにいますね。なまじ身が軽いだけあって独特の取材を重ねている人もいます。そしてそれをブログに書いて紹介しつづけています。

○北京趣聞博客 (ぺきんこねたぶろぐ)
http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/533947/
■蟄居解禁。

昨日は外国で孤立化する中国人の話を紹介したけど、今度は北京から知るチベットの人たちの生の声です。
そして、またこの記者さんをとりまく取材状況と中共の締めつけの実態が透けて見えてきます。

この記者さんも主張しています。

考えてみれば、この世の中でバイアスのかかっていない報道・言論などありえない。すべて、記者や発言者の思想、経験、人間関係などを反映しているという点でバイアスがかかっている、と読者の方々にも認識してほしいと思います。また、物事のすべてを正義、不正義で判断することもできないのではないでしょうか

ですので、多くの人の声に耳を傾けていくしかないのではあります。

このチベット騒乱の件に関しては、私は中国の正義と、チベット族の正義、ふたつの異なる正義が、一刻もはやくどこかで折り合いがつくようにと願っています。

どちらにも言い分はあり、ダライラマなどは侵略者である中共についても理解しようと勤めています。(しかし相手が対話も止めず、助言者の話すら聞きやしない状態なんでなぁ・・・)
ゆえに落とし所ということも考えていかないといけないとは思いますね。

そのためには、圧倒的な強権と、情報・報道統制力によって、一方の正義が完全に抹殺されることのないよう、弱者の立場にたってモノを考えるという、報道者の原点に立ち返ることが、私なりの正しさであると考えています。

まぁ、こういう気骨のあるジャーナルな方は応援したいですね。淡々と事実を列挙していくので却って恐ろしい光景がそこにあるのが透けていくというのがまぁすごいといいますか。

以下は彼女の記事の続報。チベット発信の状況羅列。チベットにいる人がどのような状況下にあるか判る。
http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/536046
■時系列:チベットとその周辺でいままで何が起きたか(3月23日〜30日)
ブログが勝手にパスワード変更されカキコ出来なくなったり、記事が消されたりとか、酷いな。電話も盗聴されているとか。オーウェル1984か。


ところで、madrigallさんから紹介された『チベット旅行記』を読み終えつつあります。まだ中国が清だった時代のお話です。中共様がいうところの解放前のチベットの状況について知れる第一級の資料ですね。たしかにインフラ的には劣悪な環境だったとか、チベット人は信仰篤いのに意外と粗暴だったり、外国人には猜疑心が強いとか、衛生概念が無くて閉口していたとかまぁ色々ありますが、旅行記から透けて見えるはあたかも鎖国していた江戸時代の日本のようなもんでもあるかも。で、少なくともチベットは自立した独立国家であるとずっと考えていて、歴史的にも中国になったとはみじんも考えてないことが伺えます。まぁそのうち紹介書くかも。

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今日のブログペットミモザのご神託

ミモザ占い:中共政府運わるそう

人権団体との間で中共政府も起きるでしょう

ミモザの予言。
中共政府、運は確かに悪そうですが、なんか、しでかすんですか????怖いな。