聖マルチヌスの日の訃報

明け方、5時ごろ、祖母から電話がある。
「誰か危篤ではない?」「危篤という電話が入った気がするんだけど」
日曜、朝の惰眠をむさぼっていた母は眠いところを起こされて、困惑したようだ。

たしかに滋賀に住む、祖母の妹、母の叔母、わたくしにとっての大叔母、Mおばさんの具合はよくない。しかし先日母が滋賀まで行き、大叔母に会ってきたばかり。「叔母さんの調子はよくないけどそんな連絡はないよ」と、母は電話を切ってまた惰眠をむさぼっていた。

7時ごろ、電話が入る。大叔母の娘、母のいとこのMねえさんからだ。
「明け方5時ごろ、母が亡くなったんよ」

祖母が見た夢はM叔母さんからの伝言だったらしい。
祖母は滅多に夢を見ることはないのだが見るときはぎょっとする夢を見る。たいていが予知夢だったりする。

母は滋賀へ旅立った。

わたくしも行きたかったが父の面倒を見ないといかんので留守番である。明日のガッコの出講をどうしようか悩み中であるよ。うーん。ディサービスが来る時間まで家にいてから出かけ、4時に家に帰ってくるのでそれに間に合うように早退するかなぁ。遅刻したあげく早退ってどうよ?????

にしても世の中の要介護な家族を抱えている人々の働く事情は大変なんだなと痛感している今日この頃。わたくしや母のごとくある程度時間が自由が効く仕事をしていたり、母と私と交代で担当することが可能な状況ならいざ知らず、一人で勤めながら面倒見ている人もいるだろうに。ディサービスも時間制限がある。4時までというのは仕事がまだある時間だったりするので、毎日早退ってわけにもいかぬだろうしな。
・・・などと、ついつい他人様の心配をしてしまった。

ところで、大叔母は、わたくしが小さい頃よくかわいがってくれた。会いたかったのに会えずじまいである。なんじゃか寂しい。せめてミサで祈ってもらおうと思ったが、上記の事情でミサにも行けんのである。ざむねんじゃ。ここ読んだ方、気が向いたら祈ってくださいです。

因みに祖母は96歳。大叔母も90はとうに過ぎているはず。その下には弟がいてこれまたたぶん90前後。三兄弟が揃って元気だった祖母の姉弟ってよく考えたらすごいことではある。