今日の島は曇っている

夜中にいきなり嵐になっていてどかどかと雨を降らせてましたよ。島は雨が降るとなったら気合いの入った降り方をする場合が多い。暴風雨って感じ。横殴りの雨がそれはもうどかどか。居間は水浸し。2回の床がプールみたいになったことがある。こんな土地だから、畳の部屋なんぞにしているとすぐ畳が傷む。なもんで家開けが多いわが家の床は石で雨が降ると掃除が楽。けど寝相が悪くてベットから落ちるとかそういうのは恐怖なことになります。


雨のお蔭で芝が元気になりそうなのは嬉しい。そういえば今年の我が島のキビは威勢よくスッと垂直に延びている。台風が直撃していないので倒れていないからだな。スッと美しく整然と並んだ青々としたキビが天に向って延びているのは気持がいい。我が島は小さい癖に独立した自治体なので色々大変である。農家が打撃を受けると街の財政も辛い。しかも爺婆が多いので地方自治体としてはもう最低最悪な、夕張なんか笑えないくらい大変。東京から働けそうなのが移住して来ても私のごとき下流だったしな。正直すまんかった。
なもんで島の人は頑張って自立してなんかやれることを模索している。ハコモノギョーセイに頼らない、島の自然を生かす方法。どっかの大学の研究室と組んでタラソテラピーを推進したり。アレルギーや自立神系失調症の患者さんの療養の地としてどうですか?という文字通りの「癒しの島」を目指している。

他方でキビや子牛の育成などに力を入れ、農業も生産高をあげるよう日々努力している。近所の畑が今掘り起こして畝を作りキビを植える作業をしている。毎日見ているけど炎天下で大変な仕事だ。だから雨が降らないと辛い。雨の降らない時は放水車がやって来るけど、やはりキビの育ちが悪くなる。キビは雨が降ると水を吸い上げ重くなるが糖度が落ちる。カラカラだと軽いが糖度が濃縮されていく。収穫したキビは重さで値段を決めるので収穫の時の雨などは嬉しいかも。ただし糖度が下がるので程よい感じが必要。
今年のキビは今からこんなにすっくと延びているので農家としても嬉しいだろう。


観光は昔はすごく人が来た時代もあった。
なんせトロピカルだからな。
しかし沖縄が今観光に力を入れ国の援助もありお客さんを呼びやすい体制も整っているのに比して、うちの島は沖縄のすぐ隣なのにそういう援助からは外れている。県が違うからだ。飛行機の設定料金もなぜか高い。沖縄からの便が安くなると人も来るのに沖縄県でないというだけで航空会社の優遇から外れる。つまり旅費が高くなるのでお客さんが敬遠する。沖縄観光ブームからも見捨てられた島である。行政が勝手に引いた線がこういう不思議な現象を産む。そもそもアメリカの統治からこの悲劇ははじまったのだけど。

アメリカは酷い国で統治下のこの島の復興にはなんの興味もなく、支援もせず放置したらしい。奄美をはじめこの群島は返還が早まらなかったら栄養失調でトンでもないことになっただろうといわれている。蘇鉄の実を潰して食べねばならぬトコまで追いつめられていたらしい。沖縄は基地があるお蔭でそれなりに生活が向上したが離島はモノすごい苦労している。だから「沖縄」がえらそうにあれこれ言ったりするとしらける時があるよな。マジ。

貧しい島だけどなんとか自立してやろうとしているトコはえらいと思う。
惜しむらくは私がなんの貢献も出来ない下流ってトコだな。

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ところで長崎はすごい雨だったらしい。
まぁ「長崎は今日も雨だった」という曲があるくらい雨がよく降るのかもしれないから諦めてください>某