今日はローマから帰ってきた友人が長崎に引っ越す日。
せっかくローマから帰ってきたのに。しょうがないなぁ。長崎ってローマと同じぐらい遠いよ。私の主観的地図ではそれくらい遠いよ。飛行機の時代って主観的な距離がなんか変化するよね。気持的に水戸とか浦和はローマより遠い。単に行った事ないから。行った事ないトコは一度行ってみたいけどなかなか機会がない。浦和はK神父がいて「遊びにおいで」と言われていたんだけど妙に近くて遠いと逆にいつでも行ける気安さから行く機会を失うよね。


しかし長崎空港って街から遠いよね。
で、琴海というトコにあるホテルがこの空港から直に連絡船を出しててこれに乗るとカコイイと両親が褒めていた。なんやヴェネチアみたいではないか。ヴェネチアも空港から船に乗って入るルートがある。これが素晴らしい。時間はかかるけど渋い。水上に浮かぶヴェネチアという都市を実感できるのだな。で、琴海のこのホテル大村湾を臨むところに立っていてロケーションは最高である。惜しむらくはすごく辺鄙なので街に出にくい。実は以前、長崎切支丹教会取材旅行の為泊まったことがあるけどこの時は両親推薦の海空港ルートを堪能出来なかった。そもそもゴルフする人の為のホテルらしい。

で、実はこのホテルの人で両親の知人でもある方が岐部さんというんだけど、私が切支丹教会取材をしているとしって「実は自分の先祖も切支丹なんです」と教えてくれた。うわぁやっぱり長崎だな。すごいなぁ。犬も歩けば切支丹な子孫に会えるんだな。で、「これが先祖です」と後日新聞の切り抜きを下さった。ご先祖のペトロ岐部さんは新聞に載るくらい有名な人らしい。へぇ。かなり頑固者な人だったようですが。

長崎と聞いて思い出し、なつかしいんでまた行きたい。クルスというアホな菓子とか。友人のライターや編集と食った皿うどんとかまた食べたいねぇ。
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そういえば長崎には私がお世話になったY神父がいる。このY神父、眉が太くてうちの島にも沢山いそうなかんばせであられるので、奄美辺りのご出身かと思ったら逆で北海道のご出身。日本民族は北と南で続いているんだのう。非常にオーソドックスな「神父」像を持っている方で、カトリックという「宗教」とはなにか?を言葉ではなく行いで体現しているような方だった。ミサもすごくありがた〜い感じで。イタリア辺りにいそうな田舎司祭。司祭に科せられた仕事を黙々とこなす。朝もはよから起き出しミサに来る信徒を寒空の中で迎える。灼熱の中で送り出す。教会という家の「父」をしていた。わたくしは非常に尊敬している。こういう人が好きである。
いつぞや訪れた時は遠い私のホテルまでわざわざ車で送ってくださった。恐縮である。