友人が幽霊のような声で電話してきた。球転がしの所為だ。
それはともかく今日はぎょーかい的にアントニオの祝日である。パドヴァのアントニオって聖人の祝日ね。
パドヴァにあるアントニオ大聖堂のすぐ側にはでかいスタジアムがあり、そこはカルッチョの本拠地らしく、そこの選手がよくアントニオに願かけに来る。アントニオ聖堂の中にはそういう選手達の願をかけた痕跡が残されていて眺めるのが面白い。カルッチョは運に左右される要素も大きいから、苦しい時の神頼み。パドヴァ守護聖人に守ってもらおうという感じなんだろうね。
イタリア人にしても南米の人にしてもドイツ人も・・・とにかく男はみんなサッカーの時期はダメダメであるようだ。
前にも書いたかもしれないけど、数年前、JALの仕事で、イタリアのアシジの取材に出掛けたことがある。丁度ワールドカップ開催の時で、成田からローマに向う飛行機に乗っている最中が、あの悪名高いイタリア対韓国戦であった。イタリアに行く私としてはイタリアを応援していたしイタリアが韓国に負けるはずはないと思っていたが。。空港に降りた時、その薄暗い空気に嫌な予感がした。
取材の間中、なにやら落ち込んだイタリアを体験することになった。未練がましくイタリアチームの旗を家の前に出し続けているヤツとか、ガランとしたサッカー観賞用会場兼レストランとか。しかも韓国人と間違われて文句垂れられるわ。イタリア人ってサッカーのことしか頭にないのかよ??と、思ったよ。
でも、ヨーロッパとか南米の殿方にはカルッチョネタを振れば場が持つという事を発見した。勝手に熱く語っているので適当に相づちを打ってあげていると、まぁコミュニケーションにはなる。一方的だけど。鉄オタとか、アニオタとか、パソオタに通じるカルッチョオタの人口は世界に異常に多いようだ。
ところで我島にもサッカーチームがあるが、その面倒をみているカナ実家のホテルオーナーである友人が自分ち(よーするにそのホテル)にサッカーグラウンドをつくってしまった。島の餓鬼達をそこで面倒みたりしているおそるべきサッカー馬鹿だ。彼は島からスタープレイヤーが出るのを夢見ている。ヤツも話す事はサッカーの話ばかりである。イタリア人並だ。
彼はドイツまではるばるブラジル戦を見に行くらしい。いい試合になることを祈るよ。
なんでもいうことを聞いてくれるという霊験あらたかなアントニオ様に祈っておこう。
因みに私の守護聖人はこのパドヴァのアントニオである。霊名なのよ。