なんだかここ数日でカウンターがすごく回ったは大峰山のせいだな。(おフランスネタじゃないと思う)内田さんの話でも閉鎖に追い込まれたブログがあったということで、どうもどこかで祭り化していたようです。そんなに普段、宗教とジェンダー問題に真剣な人が多いと思えんのにどうしてだ?と疑問なのだが、たぶんやっぱり「日本の伝統」とジェンダーの影に見え隠れするサヨク臭との対立光景を見たからだろう。あの運動家の影に存在する自然薯臭に敏感な人々がいると申しますか。(実際、ネット右巻き関連で評判の悪い辻元さんの名前もあるし。彼女は昔からジェンダーに五月蝿い)
しかし、その構造、現代の価値と伝統との対立。これはあらゆる議題として我々の前に立ちはだかっていると思います。皇室規範の問題も、イスラム人々の慣習的な思考、他国で異邦人の文化で生きる移民としてのフランス人とネイティブなフランスの法的思考とのぶつかり合いも、文化コードの差異がもたらす様々な対立の前にどのように解決したらよいのか?そういうことが問われていると思いますね。
価値のまったく違う存在と何かを共有する。それは例えば韓国や中国との歴史認識が共有できない問題にも通じる。(出来なくて当たり前なのだが、他方がそれを飲み込もうとする時に衝突が起きる)
こうした場面での解決は結局多様な個をそれぞれが認め、場に応じて対応を分けていくしかない。内面の問題に多く関わっていく中で、公共における思考と、私的領域における思考との矛盾する場面が生じても使い分けていく。それしかないとは思うのだが。はぁ。
ただ、色々なブログを見ていて思ったけど、メタレベルでものごとを見ているようなニヒリストにだけは共感は出来ないなぁ。どっちも真剣なんだよね。ジェンダーを問題にする人も、伝統を大切にしたいと考える人々も。
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しかし移民問題。今月末におフランスに行くのだが、困ったものだ。ボルドーまで暴れているのがいるらしいよ。そしてついに「外出禁止令」だと。旅の間は健康的に生活しろってことか。まぁ、たぶん東京の歌舞伎町辺りでドンパチしていても銀座辺り(どころか新宿伊勢丹辺り)は関係ないみたいなそんな状況なのだと思うけど。
ところで移民差別という問題。不法入国者も異常に多いらしくことは更に複雑ですね。この間、海上保安庁の人がいっておりましたが、横浜港のコンテナ開けると人がわらわら・・という光景にはよく出くわすらしい。「空気穴とかあいているのでバレバレなんだよね。」「食い物の匂いとかしているし」「声が聞こえていたりするし」と、申しておりました。
で、彼らは収容施設に連れて行くと、すごくえらそうに「飯がまずい」「アレをよこせ」「何をしろ」とあれこれとものすごく要求をするのだが、マスコミが来た途端、泣きまねをするとか哀れなふりとかする。もうそれもあからさまに差があって、同情を得ようと演技しているのはバレバレで。あまりにも格差があるので笑っちゃうようだ。で、テレビなどで移民の人たちが哀れそうな声を上げていても、全然信じなくなった。と、申しておりました。
なもんで私もおフランスの移民の人の二枚舌やずるさについてはま・ここっとさんがあれこれ色々な施設や機関で見聞きしたすごいトンデモなマグレブやアラブの人々の話で割り引いて見物しているが、同時にほんとに働き者で真面目な移民もいるということなので、こうした事件でおフランスが異常に民族主義的に右傾化したら嫌だな〜とも思います。中庸はないのか?中庸の着地点は?
結局、イスラム指導者達の肩にかかっているのでしょうね。

今、見たらパリ郊外、しかもお子様だけなようです。あ〜どきどきした。

パリ郊外、夜間外出禁止令 仏暴動で18歳未満
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051108-00000026-san-int
【パリ=山口昌子】フランスのドビルパン首相は七日夜(日本時間八日未明)
民放テレビTF1との会見で、同国全土に拡大している暴動沈静化へ向け、
警官隊の増強や必要に応じ夜間外出禁止令を出す権限を地方の首長に与える
一方、職業訓練年齢の引き下げや奨学金の増額など、若者の不満を解消する
対策を取ると発表した。ロイター通信によると、パリ郊外ランシー市の市長
が同日、親などの付き添いのない十八歳未満の少年に夜間外出禁止令を出した。

フランス移民の若造のラマダン明け祭りもこれで収束してくれるといいのですが。

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フランスに住んで、移民達との間で色々苦労しているま・ここっとさんの今日の報告。
http://malicieuse.exblog.jp/3743936/
ここ数日のエントリは移民の抱える問題を彼ら移民たちと交差する生活の現場から見た視点でかかれています。とにかく、読んでみてください。
ま・ここっとさんの怒りはよく分かる・・・。