寒い、夏が来たと思ったら、4月の11日、つまり旧暦の3月3日辺りから寒い。与論ではこの節句に浜下りという行事を行う。旧暦だと月齢の加減でちょうどこの日は大潮に当たる。珊瑚礁はリーフまで潮が引き、島の人達はこの日浮き足立つ。酒と肴を持って一族郎党、浜にでて遊ぶ。潮の引いた浜で様々な獲物を捕り、砂浜で宴会をする。商店は閉まり、学校も役所も休みになる。この一年で産まれた子供がいる家があれば親戚一同打ちそろって祝う。かつて与論にある個々の集落は元々あまり交流がなかった。しかしこの日、若者たちはハミゴーと呼ばれる浜に三線と酒を持って集い、集落を越えた交流をする。そこで様々なロマンスが生まれたそうだ。
しかし、何故かここ数年、浜下りの日は寒い。その前の日までは暖かく夏の到来を風に感じたのにいきなりまた冬に逆戻り。冬といっても本土のような寒さではないが、それでもストーブを片づけてしまったので厚着をして部屋に篭っていた。どんちゃんさわぎもどうでも良く、家にずっといましたよ。寒いの嫌いなんだもん。