自然のリスク サイバーパンクなインドの聖者

日蝕イベントはNHK映像が凄いっていうのが皆さんの一致した意見なようでした。
テレビでそれを目撃したいのに点けると吉本芸人のドキュメンタリーとかスタジオパークとかでなんだか消してしまいます。いつやるとか時間が判っていてもその時間に間に合ったためしがない。youtube映像を見ようとしたが、スペックの悪い環境で画像が動かず、終いにフリーズした。くそ。

まぁリアル日蝕で気がついたんだが、日が陰ると雲が湧くのな。
よく砂漠の映像で夜になると雲が出て、朝になると雲がどんどん無くなっていくってのがあるけど、島でも同じ。朝、沢山あった雲が日が高くなるにつけ、一つ消え、二つ消え、終いに過酷な日ががしーっと射す。それと同じ現象がわずかな間に起きたようで、青空があった空がだんだん雲で覆われて行った。
映像でそういう景色変化見せてくれると面白いんだが。

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ところで、島に引っ越してきて数年経つ。すでにここでの生活が日常化しているのだが、都会にいて考えられなかった習慣に気象庁のサイトに必ずアクセスする習慣だ。

一日の天気の推移を把握して一日の行動を決める。1週間の天気を把握してその週の行動を決める。洗濯ものを何時にしておくかとか、買い物を何時にするとか、庭の芝刈りをいつするかとか、医者にいつ行くかとか、都会ではそこまで意識して行動してなかったなぁと。せいぜい傘を持って出るかどうかぐらいだった。

前線が活発になる頃と台風の時期はそうしたチェックが大切になる。雨が半端なく降り注ぐので家から出れなくなる。傘が役に立たない。湿気が都会で体験した事がないほどの凄い状態になるので洗濯しても無駄。明日は晴れるという予報を見て早起きして洗濯をする。海が荒れると船が来ない事もある。台風画来ると酷い時は1週間以上船が来ない。スーパーで手に入らなくなるものがあるので事前に買いだめとく。
夏等、窓を開けっぱなしの季節は、風向きの動きを把握して、雨の気配を感じたら即座に窓を閉める。なんせ急に嵐が押し寄せ、暴風で雨が水平方向に降ってくる時まである。窓の近くだけ濡れましたなんてもんじゃ済まない。家の中がプールみたいになった事があった。そういう時は足元に雨の煙幕を持った怪しからん雲が近づいてくるので、水平線の向うからじわじわと来る雲の動きに合わせて窓を開け締めすりゃいいんだが。

天気が続いても色々困る。雨が降らないと渇水する。島が海水プラントを導入したために断水になる事はないがその代わり水道代が高い。しかも渇水期は水圧が著しく低くなる。夕刻、畑に水やってんのかな?という頃は水がちょろちょろとなってしまう。

こんなふうにお天気に敏感に生きざるを得ないのは小さな島だからで、日照りが続いたり、海が荒れたりすることによるリスクが、本土、それも都会より振幅幅が凄いからだ。

で、こんな質問があった。

▼悪石島ツアーに息子が参加したのですが、ツアー会社に一部返金に応じて貰えないの... - Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail.php?qid=1128570471

悪石島のツアーは暴風に見舞われて大変だったと思う。
お客さんは_| ̄|○で(´・ω・`)ショボーンで。・゚・(ノД`)・゚・。な気持ちになるだろうなぁと。それが高じて怒りたくなる気持ちも判るが・・と思ったら、この質問者。他の質問もなんだかなぁというのが波状攻撃で書かれているので、ネタで釣りなんじゃないかと。上記回答でも批判されてはいるが。

ただ、悪石島の規模から考えるとうちの島よりも自然環境が過酷で、天候リスクが大きく左右されると思う。ただでさえ1週間に二便ぐらいしか来ない規模の島であり。飛行機も通じていない。外洋に浮かんだ船のような島であり、嵐になれば容赦なく波が押し寄せ、外界との繋がりは容易に遮断される。密室状態になる。港は当然制限される。接岸出来る数に限りがあるだろう。いわば秘境ツアーと考えたほうがいいんじゃないか?というところで、ツアー会社に明日は雨っぽいし日食はいいから那覇に行かせてくれとか超無理である。

こうした説明は十分に為されていたのか?それがどこまで徹底されていたのか?という突っ込みはツアー会社のパンフ見てみない事にゃぁ判らんし、わたくしがいえる事ではない。しかし金を積まれても無理ぽな事など沢山或る。それがこうした離島事情だ。

日本は全国津々浦々便利で代替えが即座に聞くような融通さがあるなどというのは大間違いで、限られた中で考えていかなきゃいけない土地だってある。雪国なら沢山積もった雪とどう付合うかとか、火山があるとこなら灰がどっちに降るかとか。鹿児島ではそういう予報があるんだが、鹿児島の人々はそれ見て洗濯するとかしないとか決めるんだろうな。離島でもお天道さんという自然の都合に人間が合わせざるを得ない。

そういうわけでわたくしは自然様の毎日を知る為に、気象庁のサイトをチェックしているのである。

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ところで、日食関連で感動したのは気象庁のサイトにあるひまわり映像。
地球に月の影が移動しているのがモロに判る。あれはすごい。
時々、衛星画像を見て夜明けキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!などと楽しんでいるんだけど、月の影のあるのは初めて見た。


あと、日食絡みでリアルメビウス画像見付けました。

▼世界が空を見上げた日 (1) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/photos/science/science/090722/scn0907221507016-p1.htm


インドの聖者も日食眼鏡で日食観察。その風ぼうがなんともサイバーパンクメビウスの漫画にありそうな感じで面白かった。