両親帰った島は雨 介護で筋肉痛になった

昨日、両親が横浜に帰っていった。
一夜明け、梅雨明けしたはずの沖縄まで梅雨前線が降りてきて、島はピカピカ晴れていたのが一転してピカピカと雷が鳴る大雨になった。

にしても、両親の老老介護状態が心配である。

我が父は77歳。先月喜寿を迎えたのだが、緩慢な脳梗塞の性で、運動機能は低下。右足右手が思うように動かず、立ったり坐ったりは補助が必要。歩行も介添えがないと危ない。また、生活するうえでの認識もどこかおかしい。食事をすればボロボロとこぼす。注意しても聞こえていないのか同じ行動をし続け、失敗を繰り返す。外界のことが判ってないわけでもなく、一人にすれば寂しいらしくふらふらとついてきてしまう。夜中、不安なので家族を起こす。要するにボケだ。しかし77歳にしては早い。脳梗塞の性とはいえ、本人が、健康な状態へ戻ろうという意志を無くし、誰かの助けに依存したい状態。つまり全開で甘えているので、当然負担は周りにかかる。

見ていないとなにが起きるか判らず、今回も階段に昇ろうとしてこけた。階段下に置いてあったゴミ箱に激突し盛大にひっくり返したが、そのお陰でゴミ箱がクッションとなり大けがをせずに済んだ。半端に歩けるもんだから目を離した隙にふらふらと歩き回ってこういう事をやらかす。よちよち歩きの2歳児みたいなもんだが、大人の体重で転ばれると大変な事になる。頭を床に打ちつけ血を流している映像が浮かんでしまい、恐怖で夜もおちおち寝ていられない。

まぁ、いっそ車椅子にでもなってくれれば楽かと思ったが、我が父はなんつーか骨密度が高く159%だかそんな数字。骨がぎゅうぎゅうに詰まっている。ゆえにすこぶる身体が重いんである。70キロぐらいの人間が全身で依存してくるってのはすごく大変。ベットに寝ころぶのも文字通り倒れ込むので、父が帰ったあとのベットを見たら破壊されていた。ベットマットが陥没している。イタリアのかなり頑丈なベットなんだが、父のぶっ倒れGがかかった衝撃に耐えられなかった模様。あとで修理しないと。
そういうわけで、寝るにもいちいちどかんと重力に従って倒れるような有り様なので、ベットの上でからだの位置を直すという行為も出来ない。仕方がないので直してあげようと思っても重過ぎて全然動かないのである。
祖母は流石に98歳という年齢ゆえかすこぶる縮まっていて父の半分ぐらいの体重なのでおむつ変えも、車椅子移動もコツさえつかめば容易に出来るが、父のそれは確実に不可能だ。しかも父は全身で他人まかせ状態になっているので、協力しようという意志がない。不快を自分でなんとかしようという意志がない。犬ですら抱きかかえようとする時は協力姿勢をとるのに。つまり死体を扱うのと同じである。
困ったもんである。98歳の祖母ですら協力してくれるというのに。


そういうわけで、今、身体が激しく筋肉痛である。昨日は神経根症がぶり返したのか頭痛と吐き気で一日中寝てしまった。
母も腰を痛めている。このままでは家族が全部寝込む羽目になる。半端に歩ける状態だからこそ大変なんで、いっそ寝たきりになってくれたほうが楽かもしれんと罰当たりな事まで考えてしまいました。でも重くてひっくり返すのも難しいんでおむつ代えが出来そうにないしなぁ。困ったもんだ。

骨密度はスカスカなほうがいいよ。寝たきりになったら。


・・・・にしても、父はいまやこんななんだが、かつてはロクな勉強もせずにやたら成績がいいといういわゆる天才型の人間で、出身大学の京大でも一目置かれていたらしいという、数学や物理なんぞ赤点しか取ったことがないというわたくしと血が繋がってるとは到底思えぬ優秀な御仁だったはずなのに、いまやこれだ。2歳児並の知能しかなさげな感じに成り下がっている。

天才というのは努力という事をしないので、どーも、依存度が激しすぎるとか、どうにもならん状態を打破すべく努力してみるとか、そういう方面の能力は発達してこなかったんじゃないのか?だからボケたんじゃね?と、似非科学的に疑っている。
凡人は努力とか工夫とか常にしていかないといけない。脳のニューロンを不必要なほど沢山使役しないと結論に達する事が出来ない。コムズな文章に出くわすと3回ぐらい読まないと理解出来ない。そういうわけで、常に脳の領域の多くが刺激を受けるので、まぁボケが遅いかもしれんな。

馬鹿でも努力して色々考えているとボケが遅いかもしれないと思うので、なるべく馬鹿なりに色々考えるようにしてみるぞとか思ったのでした。

まぁ、ナニより母が心配である。

現在、祖母担当が私なのだが、交換しようか?と申し出て見たが、母に断られた。

仕方がないので、他人に鬼畜とか無責任などと言われるかも等と思う事などどっかにやっちゃって、ショートステイにあずけるとか、ひたすら怠けるとか、とにかく楽な方向を優先せよといっておいた。そういう考えは父には気の毒だが、母の身体がイカれて寝たきりになったら、一番悲しむだろうは実は父だ。
父には母を殺さないでくれといっておいたんで少しは努力してくれるといいんだけど。