張芸謀が駄目な件について

ネットのあちこちで北京五輪の[これはひどい]ネタが飛び交っているが、花火をどかどか時間差であげたのを映像でみると乱れがあるからCGにしましたよとか、北京五輪は中国のプロパカンダ手段という正しい使用法をしているプレゼン画像ごときはまぁどうでもいい。
こういうのね↓
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080812_firework_footprints_faked/

動画は寧ろ、ブレードランナーのオープニングか?或いはベルナヘルツォークが撮った湾岸戦争の画像かといったとこで、張芸謀が監督してるならまぁそういうのもありかと思う。映像作家だし。何度か見たくなる映像でいいな〜などと思った。五輪はわりとどうでもいいわたくし的には張芸謀の映像作品のほうが見たいのである。

他に、中国にいる多数の民族を代表する衣裳を着た子供はほとんどが漢民族だったとか、歌手が口パクだったとか、他にも雑音が聞こえてくる、昨日島に遊びに来た蓮舫さんも「あれはなんだ?あれは?」とか怒っておられたが、かなり世間で話題になっていた模様である。

で、その一つのニュース。美声の持ち主である女の子はブスだったので、容姿端麗な女の子を起用しましたよ。みたいな少女漫画ネタをべたにやったというニュース。

▼ 五輪開会式、歌唱少女は「口パク」 国際ニュース : AFPBB News
http://www.afpbb.com/article/beijing2008/beijing2008-news/2505357/3211705
【8月12日 AFP】北京五輪の開会式のTV放映でCG画像が使用されていたことに続き、メーン会場「国家体育場(National Stadium)」で9万1000人の観客を前に歌った少女も、振り付けだけの「口パク」だったことが判明した。開会式の音楽監督自らが12日、国営放送とのインタビューで明らかにした。

 8日の開会式で歌って一躍人気を集めたのは、おさげ髪の少女、林妙可(Lin Miaoke)ちゃん。共産党カラーの赤いドレスを着た妙可ちゃんの写真は、世界の新聞やウェブサイトをにぎわし、12日の現地英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)は「新しい星」とほめたたえた。開会式の音楽を担当したのは、中国出身の著名作曲家でフランス国籍を持つ陳其鋼(Chen Qigang)氏。

 しかし同氏のインタビューによると、妙可ちゃんは外見から舞台の「表」に立つために選ばれ、まったく歌っていなかった。実際に歌っていたのは、楊沛宜(Yang Peiyi)ちゃん(7)だったが、沛宜ちゃんは丸顔で歯並びがあまりよくなかった。

このニュースに出ていた女の子の画像をてっきり出演した顔のいい女の子だと思っていたわたくし。健康そうで利発そうで目が大きく、こういう子が子供らしくかわいいとされるんだろうなと思いつつ、すげーぶすな、あかんぼ少女タマミみたいなのとか、下膨れでほっぺたが赤過ぎて目が小さく口も小さくしかも乱くい歯で饅頭みたいで激しく可愛くない方向に破壊的なのとか想像していたので、勘違いに気付いた時、このレベルで容姿的にアウトってどんだけ?!とか思ってしまいましたよ。

この女の子、傷ついただろうなぁ。どんなで秀でていてもブスだと表舞台に立てないんだと。キモメンとブスは日陰でこっそり生きなさいよと。まぁものすごく残酷な出自差別であるが、こういう頭脳はアレだ。ナチの優れた肉体論理だ。ナチはカコイイよナチは。そりゃ見た目は。

で、その悪の枢軸張芸謀だったという落ち。

asahi.com朝日新聞社):少女の口パク「私が決めた」 五輪開会式総監督単独会見 - 北京五輪2008
http://www2.asahi.com/olympic2008/news/TKY200808180173.html

 ――世界に伝えたかったメッセージは。

 「一つは中国の輝かしい歴史。二つ目は世界の人々と同様、素晴らしき未来を願うということだ。今日の世界は中国と外国を分けられないし、地球は一つの家族だ」

 ――多くの人々を感動させた少女の歌声が実は「口パク」だった。中国のネットでも論争が起きている。

 「あれは私が決めた。議論が出るとは思っていた。我々は開会式の完璧(かんぺき)な美しさを追求し、3人の女の子を準備した。モラルの問題ではないし、そんなに重大な問題とは思わない。一種の創作だ。子供たちにとっても誇張して騒ぐべきではない。演奏も多くは録音を使っている。過去の五輪でも演奏は録音が多く、それはごく正常なことだ」

 ――外国メディアの批判的報道をどう思うか。

 「気にとめない。芸術の創作上のことで小さなことを意図的に拡大するのはよくない。それで開会式を否定しようとするのはなおさらよくない」

 ――チベットウイグルなど少数民族の問題にも関心が集まっている。

 「我々は小さい頃から中国は多民族国家だとの概念を持ってきた。中国の立場からは56民族が団結するのが望ましい。開会式でも皆で一つの家庭を作るとの考え方を示したつもりだ」

この人はベルリンオリンピックで映像担当者だった写真家リーフェンシュタールを思い出す。

レニ・リーフェンシュタール「民族の祭典」監督が語る”政治とオリンピック”
http://www.hh.iij4u.or.jp/~iwakami/berlin.htm
「私は政治に全然関心がないの。昔も今も。私が興味のあることは、ただひとつ、美だけ」

確かに映像作家にとっては視覚的な美しか興味がなく、そして、オリンピック自身が商業的なものでしかないので、中国はそこに素直過ぎるといいますか。
んだが、56民族の団結とか、オリンピックの伝統的なアマチュアリズム(偽)とかには、口パクとかズレがある感じはしますね。もっともアマチュアリズムに関しては既にオリンピックの項目から消えてるらしいし空文化していたのは事実だし、中国様が全開でこう出てきたからこれからもどんどん派出な祭典化するんだろうなぁ。

この国家祭典行事のベルリン起源の風潮にについてはたけくまさんが早々と書いてた。リーフェンシュタールさんのコトとか。
たけくまメモ
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_c5e6.html
■オリンピックは全部CGにしろ

押井守監督をオリンピックの総合芸術監督に据えて、万が一東京に決まったら、メインスタジアムを東京湾に浮かぶ超巨大な多層建造物にしたらどうかと思うわけです(通称“方舟”)。

開会式はもうド派手ですよ。ナレーションが竹中直人川井憲次作曲のファンファーレに会わせてヘッドギアを付けた数百人の聖火ランナーが天使の翼の形をしたパラシュートで雲を突き抜けて舞い降りると、そこに数百機のレシプロ機がわらわらと飛来して機関銃(祝砲)をガシガシ撃ちまくる。一方、方舟の船底ではおっさんが大塚明夫の声で犬にエサをやっている。もちろん、全部CGです。

おお。それは見てみたい。

しかしこうも映像とか、いろいろな意味でプロパカンダ的に加工されたり出来る時代で、「リアル」というのは意味を持って来るんだろうかとか、ふと不可思議な気持ちに陥った。

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で、ブスと映像

■ブ ス考 - kmizusawaの日記
http://d.hatena.ne.jp/kmizusawa/20080816/p2

ブスは女も嫌うという話。美しくあれとか女らしくとか女子は常にそういう価値観に晒されるので醜い奴は許せんとか思ったりするとかそういう話。

まぁ自分は万民的に美しくないというか、美しいとはいいがたい容姿なんで、美こそ価値アリとか言われるとムカツク。しかし、昔テレビに出た時に映像向きじゃねーなー。自分が映画監督だったら赦さんと自分の映像に突っ込みを入れた覚えがあるので、いまだビデオや写真に撮られるのは嫌いである。篠山記信にも申し訳ないことをしたなとかいまだに思っている。
先日は某テレビ番組に写真を流されたが、そのDVDが送られてきたのをみるのが怖くてずっと見ていなかったら妹にあきれられた。
それぐらいブスは映像に出るべきではない的に自制しているわたくし的には張芸謀に微妙、賛意。
でも、ブスは子供の頃にそんなこと言われると心の傷になるんだよな。
ブスは生きずづらい世界を早いうちに知るのはいいコトなのかどうか判らないが、そもそもブス基準も時代とともに変容したりもするし、ブスが生き辛い世界ってやだよなとかも思ったりする。

いまは「おばさん」になったのでもっと世間的価値が低い。デブも低い。「ぶすででぶなおばさん」は三重苦である。

まぁ、わたくしの場合、島でだらけているのが悪いんだがな。太ったし。容姿構わんし。
このままではマジでぶでブスでおばさんかが加速度で進むので少し反省した方がいいと思いながらご飯食べてすぐにうっかり昼寝した。

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五輪ネタにはチベット

一日一チベットリンク運動◆Eyes on Tibet

ダライラマ法王日本代表部事務所
http://www.tibethouse.jp/news_release/2008/080807_fasting.html
チベット亡命政府を代表して重要なお願い
2008年8月30日、世界中で12時間の断食を!

 世界の大部分は今日、そしてこれからも続くであろう果てしない貧困、暴力、環境汚染、宗教上の対立などといった人類の苦難の原因に直面しています。

 ここ約60年間続く、チベットの国民性とチベット人に対する弾圧を目的とした、極左派である中華人民共和国による政治と差別的政策の直接的な結果として、何百何千ものチベット人がその命を失い、多くのチベット文化や神聖な宗教施設が破壊されました。

 意図的であるなしに関わらず、現在チベットで施行されている数多くの政策や決定事項は、チベットで「文化的大量殺戮」を引き起こしています。更に今年3月から苦悶と強い願望を訴えてきた、非暴力的で平和主義のチベット人抗議者たちへの無情で残酷な取り締まりにより、何百人もの死者、何千人もの負傷者、拷問、拘留者が出ました。残念なことにこのような残虐行為は衰えることなく続いており、オリンピックの後、弾圧がさらに強化されることが懸念されます。

 チベット人に限らず、中国人たちも宗教の自由や道徳心表現の自由を奪われているということは天安門事件や、多くの農民や労働者の権利要求や不満が暴力や脅迫で対処されているということからも明白です。

 このような権利の侵害を終わらせるために、真実と正義を愛する世界中の人々、特に亡命中のチベット人チベット支援者によって12時間の象徴的な断食を行いましょう。

 日時は各自の住む場所でチベット暦6月の最終日に当たる、2008年8月30日です。

この象徴的断食は午前7時から午後7時までの間、悪行から自身を清め善い業を蓄積させるため、自由、正義、民主主義、表現の自由、世界中の――特にチベット人と中国人の――政治透明化への理想に対する非暴力的忍耐を強調するためです。全ての正義、真実、平和を愛する人々へ、このような非暴力的奮闘と、その目的を効果的に支援していることをアピールするものです。そしてこの象徴的断食と法要に、チベット人チベット支援者、真実と正義を支援し、非暴力を貫く国際的団体が、各自がいる場所で参加するよう呼びかけます。

 もしこの断食と、慈悲と他人を愛する精神を持った人々が見受けられたなら、全ての存在の心に確実な変化が現れるでしょう。たとえ我々を抑圧する者の心であっても、無知と心の混乱を取り去り、憎しみの気持ちを鎮め、調和のとれた社会において愛と真実を育む助けとなるでしょう。

 断食に関する詳細はこの後すぐお知らせします。

全世界の労働者・・違、人権問題を考える人々よ!団結せよ!