語りえなかったことはなんだろうか?変な陰謀論を考えたくなる在日問題ニュース

なんか、こんなニュースを最近あちこちで見かけた。↓

▼在日学生差別、入部させず 日大弁論部が活動停止
http://www.asahi.com/national/update/0716/TKY200807160244.html
日本大学法学部(東京都千代田区)の公認サークル「弁論部」で今春、入部希望者の女子学生(21)が在日韓国人であることを上級生らが問題にし、結果として入部を断っていたことが分かった。大学本部は調査の結果、国籍・民族差別があったと認定。同部は先月末から活動を停止している。

 この女子学生は韓国籍の在日3世で、今春入学。民族差別で入部を断られたとして、先月上旬、同大本部に母親と申し立てをしていた。

 大学が委嘱した弁護士らによる調査などによると、同部幹部の3、4年生3人が女子学生の受け入れを検討する際、「外国人だから付き合い方が分からない。不安だ」「過激な宗教にかかわっていたら怖い」などと議論していた。

 報告を受けた人権侵害防止委員会(委員長=島方洸一副総長)は「重大な国籍・民族差別事件」と認め、先月末、法学部に再発防止などを要請。弁論部アドバイザー(顧問)の2教授と部員3人は女子学生に対し「心痛をおかけしました」と謝罪した。また、同部は当面の活動を自粛する、との届けを出した。

 しかし一方で、3人は関係者の話し合いの場でも「在日であることを理由に断ったわけではない。差別のつもりはなかった」と主張しており、女子学生側は謝罪を受け入れていない。

 女子学生は4月下旬、サークル勧誘期間中に同部の説明会に出席したが、翌日、4年生部員に呼ばれ入部を断られた。希望していた司法試験対策の研究室と「両立は難しい」。さらに「髪(の色)が明るい」という理由だった。ところが、先月上旬になって同部の友人から「先輩たちは『在日韓国人だと文化的に合わない』と言っていた」と聞き、申し立てをした。(石川智也)

このニュースが流れて、あちこちのブログで既に沢山のことが語られてるんで今更ですが、正直なんじゃこりゃ?な話ですよね。
在日三世ってもう文化的にも日本どっぷりで、韓国語判んないですってのまでいると思うし。わたくしがかつて教えていた生徒にも在日の子がいたし仕事の同僚にもいたけど、実は出自なんて気にしたことがないぐらいというか忘れているくらいで、タマに親戚のとこいってきたと土産貰うとか、「祖母ちゃんが漬けたキムチあげる〜」とか、そんな時に思い出すだけである。それも感覚としては北海道の土産貰ったとか、京都の鯖寿司貰ったとかぐらいの感覚だ。だからまず「付きあい方が判らない」とか「文化的に合わない」という理由は無理があり過ぎだ。シューキョーを持ち出すのだって無理すぎる。わたくしも「カトリック教徒は異端審問しそうで怖い」とか断られたらちゃぶ台ひっくり返すぞ。
他にも、日本語しか知らないような在日アメリカ人の青い目で金髪の子がいたが、彼女と話してても既に日本人と話している感じで違和感なく、国籍とかも忘れるわけで、言語的な壁がないとか、或いは共通の話題をあまり説明も加えずに語れる人々との間では出自など意識させられることなどあまりなくなる。因みに彼女は英語の点がすこぶる低い悩みがあって、わたくしはいたく親近感を覚えたのである。

とにかくこのニュースで断片的に伝わってくる話では、どう読んだって変すぎる理由なので、なにか語ることの出来ない理由があったのか?とか勘ぐりたくもなる。このサークルが実はネオナチみたいな国粋主義者集団の連絡機関で、断られた女性が実は朝鮮民族主義者の集団の一員であり、日本民族主義集団の内部に工作員として入り込もうとしたがそれが事前に露呈し・・・・・・とか、なんかへんてこな物語の陰謀論が生まれそうな勢いの変なニュースだ。
それくらい無理すぎるこの理由はいったいなんなんだ???

この報道のごとき事情だったとするならただの馬鹿集団というか情けないっすとしか言いようがないです。

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はてぶコメ貰ったです。

2008年07月22日 sharou 「韓国語判んないですってのまでいると思う」←三世あたりだと、言葉ができる人のほうが少数派。

ああ、そうですよね〜。教え子は全然知らないって言ってた。日系移民でも現地言葉しか話せない状態の人多いですよね。教え子は朝鮮系だったみたいでじいちゃんが頑固に帰化させなかったんで入試の時困った事態が持ち上がってしまった。受験出来ないガッコがあったのですよ。それまで名前がそれらしいっぽい以外は全然意識してこなかったんで、そんな時に変な壁が登場してびっくりでした。はじめて在日を取り巻く理不尽な扱いに出くわしたといいますか、この場合、通常入試を拒否する(留学枠でならオッケーだったのか?)大学がいけないのか、帰化を頑固に受け入れなかったじっちゃんがいけないのか悩ましいところではあります。
わたくしなどは根無し草なんで出身した土地に対する執着が希薄なので、この血、出自にこだわる感というのがイマイチよく判らんところではありますね。この点、ある中国人が「親近感を覚えるのは自分からの位置による。私からすると北京より東京の方が近しい」と言っていたその感覚の方がわかるな〜とか思います。出身地にこだわるみたいなナショナリズム的な方向は今一つ理解出来んのです。故郷がある人がうらやましいと何度思ったことか。
今は島に来たんで、島が一番親近感。沖縄関連でやまとんちゅが沖縄人に向けるその外部者扱い的な視点とかに出くわすと「ええと同じ、日本国民なんですけど」とか思っちゃったりしますね。でも沖縄とか島人から見ると私は永遠にたびんちゅなんだよね。別にまぁそれでもその通りだし腹も立たないけど、自分は日本という国家の中ではまさに日本国市民ではあるが、故郷がなんだか判らない。それはそれで寂しい感じがしなくもない。島人達が自分の島という時は本当っぽいけど、わたくしがいうとなんか違うみたいな。文化も全然共有してないし島言葉判んないし。つまりたびんちゅはこの島ではマイノリティになる。

にしても「関西人は宗教に熱心そうで怖い。」とか、「神奈川県民との付きあい方が判らない」とかみたいなのは、どーもなぁ。


在日っていう言葉も不思議なんですが、帰化してる人なら韓国系日本人とかになるのかな?この辺りよく判んないですね。