四川大地震とチベットメモ:支援はようやくはじまったが

新聞中心からの新たな情報

各地伤亡汇总(实时更新) 最后更新时间:5月16日19时13分 [返回专题首页]
全国 :截至16日14时 汶川地震死亡22069人(新华网)更新
四川 :21577人遇难(新华网) 受伤15.9万余人,被埋1.4万余人,救出27560余人(中国新闻网)更新

绵阳市:8113人遇难 8000人被埋(中国新闻网)
絀阳: 6701人死亡,3万人被困(四川在线)
广元:1479人遇难 14838人受伤(四川新闻网)
成都市:遇难1215人 受伤5735人(人民网)
阿坝州:遇难161人(四川在线)(汶川县情况仍在统计)
茂县:10万人受灾已有95人遇难(新华网)

表記がまちまちなんですが、「遇难」は死亡者。
数がどんどん変化するのはやはり情報インフラが大変な状態にあるだろう事と、完全に確認とれたものだけをカウントしているからだとは思います。更に奥地の山村などの被害は道路も通信手段も完全に途絶しているところが多いだろう事が予測されるので、情報がなかなか入ってこないと思うのですが、これからまだまだ増えるとは思います。はぁ。。。

こちらにもわずかに遅れて被災者速報が出てます。中国の国際放送局の日本版
http://japanese.cri.cn/81/2008/05/13/Zt1@117892.htm
このニュースサイトでは「中国ならでは」の宣伝・・・・いや、ニュースが沢山出てます。

あと四川新聞社の記事

▼四川地震致广元1479人死亡14838人受伤 (四川地震で広元では1479人もの死亡者、14838人が怪我)
http://news.sina.com.cn/c/2008-05-15/013615540322.shtml
 本网讯 (记者 赵海传) 从广元市抗震抢险指挥部获得最新全市受灾情况,截止14日14时,广元地震灾害已经造成死亡1479人,失踪9人,埋入废墟1102人,受伤14838人,其中重伤1810人。另悉,青川灾情非常严重,其中死亡1400人,埋入废墟1100人,受伤10000人,重伤800人,全县25万人无家可归。在全部中断交通、通讯20小时后,通过全力抢修,目前从广元市到青川的交通已基本恢复,救援人员和物资正源源不断到达重灾区。

●广元重灾区紧急告急

本网讯 (记者 周正蓉 实习记者 郑伟) 5月14日上午9点40分,广元市救灾指挥中心接到青川来电告急,急需物资。广元市委、市政府召开第七次紧急会议。


青川告急需要:帐篷:大的1.5万顶,(用于办公、学校、医院)小的(2―3人)5―6万顶,被盖、棕垫50万套,钢丝床10万架;方便面400万袋,罐头100万瓶,饼干400万袋,火腿肠20万件,矿泉水200吨,牛奶20万件,米、面20吨;卷纸巾6万件,纸杯6万个,电筒、电池6万套,净水机5万个,液化气灶、罐2万套;吊车10台;消毒、杀菌药品及设备,医护人员,饮用水管道,急需通电。

广元市常务副市长王菲立即要求灾情就是命令,按照青川县委的要求确保所有物质运送过去;立即成立筹备组织,到各单位统计物质,不够立即上报省上,请求省上才力、物力资源。

同时,向周边、市、州请求援助。此次抗震救灾,支援青川灾区人民工作,由张康明副市长全权负责,有多少物资,调多少,边组织边协调。一批一批送到青川。最后,王菲要求大家团结协作。继续努力,切实做好支援灾区运送救援物资工作。

緊急に以下のモノを必要としてますってな告知が出てるようです。具体的なリストがでていますね。食料の他に、クレーン10台とか、電池6万個とか。現地ではこうした支援物資がなかなか届かず混乱している模様で、政府や行政への批判も中国国内から噴出しはじめた様子です。

四川大地震:救出打ち切られ、親が手で…都江堰の中学校
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20080516k0000m030165000c.html
【都江堰(とこうえん)(中国四川省)武本光政、浦松丈二】15日、生徒約900人が生き埋めになったとされる都江堰市の聚源(じゅげん)中学校では、朝になっても救出作業は始まらなかった。「子供を置き去りにできない」。地震発生から「72時間」が経過した午後も、生徒の親たちは手作業で懸命にコンクリート片を取り除いた。

 午前8時。地元住民や遺族ら約50人が学校の前にいた。倒壊したのは築20年以上の鉄筋コンクリートの校舎。直径約1センチの鉄筋がぐにゃりと曲がっていた。「建築がしっかりしてない。腐敗した人間が、こんなのを造っている。責任者は遺族に謝罪すべきだ」。男性(40)は訴えた。(以下略)

▼「唐山地震より遅い」救助作業遅れに分析報道も
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080512-2403370/news/20080516-OYT1T00061.htm
 【北京=河田卓司】中国の新聞・テレビ・通信社は12日の四川大地震発生以来、当局・軍による救助活動を中心に据えた大々的な“官製報道”を続けているが、ごく一部メディアには当局の救助作業のあり方などを冷静に分析した記事も出始めた。

特に、独自報道で人気のある広東省の日刊紙・南方都市報は14、15の両日、「救助隊の現場入りは1976年の唐山大地震に比べても遅い」などと鋭く指摘するコラムを掲載し、目を引いた。筆者は、同紙の姉妹紙、南方週末の元副編集長で、現在は香港在住の銭剛氏。唐山地震から10年後の86年、唐山を改めて取材して回り、ドキュメンタリー「唐山大地震」を出版したジャーナリストだ。銭氏は、まず14日のコラムでは「救助のカギは3日だ」と、生き埋めになった人々の限界点とされる72時間内の救助の重要性を強調、系統だった対応が何よりも大事だと指摘した。銭氏はその上で、「指揮する者は冷静な科学的態度を保つべきだ。……唐山地震の時のように兵士ら救助隊を徒手空拳で現場に送り込んではならない。救助隊員の命を使って報道用のショーを演じさせては絶対にならない」とも書いた。
15日付のコラムは「指揮する者は心は熱く、頭は冷やして」と題し、「現在特に必要なのは、ハイレベルの危機管理能力だ」とし、こう提言した。「中国は防災・減災を担う部門がばらばらで、常設の担当機構もない。指揮のレベルと効率は膨大な人々の命に直接かかわる」「被災地内のすべてのダム、石油貯蔵施設、化学品倉庫、武器弾薬庫、土砂でふさがれた河川などを即刻、調査して危険を未然に防ぐべきだ。防疫隊を迅速に投入して作業を始めよ」

一方、14日付の中国紙・21世紀経済報道は、今回の大地震をめぐって中国政府が12日の発生直後には「国家2級災害救援応急体制」を発令したが、それを「1級」に引き上げたのは地震発生から8時間後だった、との内幕記事を掲載した。救援応急体制は四つのレベルがあり、1級は「特別重大自然災害」に適用される。地震発生時、国家防災委員会主任の回良玉副首相がウルグアイを訪問中だったため、同委副主任の民政相が「2級」と指定し各部門の連携が遅れた、と同紙は指摘した。これが事実かどうか確認できないが、中国紙が政府の対応の遅れを書くのは珍しい。

上記の中国国際放送のサイトでは見ることが出来ないような記事が国内では書かれているようです。

救助の遅れが深刻な中ようやく日本の救援チームが受け入れ許可が下り、現地に飛んだようですね。かつて村山富市が神戸震災の時に初動で海外チームの受け入れを渋ったというそんなことで批判されましたが、中国もそのことで人民から批判が出てくるだろう事は予測されます。特に上の記事などはほんとに痛ましい。為す術もなく瓦礫に立つ親達の心境はいかばかりか。

そんな日本からの支援に中国人からは感謝の声?
▼「反日」消えた? 救援隊派遣でネットに「謝謝」の嵐 ー震災が「反日」の壁砕く
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_05/t2008051625_all.html

ま。zakzakだけど・・・。日本チーム受け入れに、中国人が多謝状態。

 中国メディアは援助隊到着前から「阪神大震災などで豊富な経験があり、世界最先端の機器を携えやってくる」と大々的に報道。≪ただ、ただ、感謝している≫≪なんでもっと早く呼ばなかった。彼らの経験はすごい≫≪ずっと日本に偏見があったが、日本人はいい人だ≫とネットの書き込みが相次いだ。

困ってる時は助け合うってのが筋なんだがよ。国際的にはそうなってるんだよ。

でこのニュースのネラーやブクマカの反応は・・・
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1128510.html
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1128510.html

3 名前:名無しさん@八周年[sage] 投稿日:2008/05/16(金) 17:33:52 ID:3dj/pL1p0
信用できない

6 名前:名無しさん@八周年 投稿日:2008/05/16(金) 17:34:19 ID:JlZBkh7K0
うそ
32 名前:名無しさん@八周年
投稿日:2008/05/16(金) 17:35:53 id:qgiAtP3f0
こういう軽いこと言うヤツは、言うことがコロコロ変わるんで、まったく信用できない。

2008年05月16日 suruli ネタ デレツンですね、わかります。
2008年05月16日 wartanenemon 痛いニュース(ノ∀`), 中国, 地震 言いたく無いが     多分今だけ

・・・・・・信用されていない。
これはアレだ。また春秋ネタを持ち出すが、鄭って国は晋についたり楚についたりして、「鄭人は信用おけない」などと評価されちゃってるアレですな。こういう事をしていて楚の荘王に嫌われて戦争ふっかけられて衰退していったのだな。桑原桑原。

まぁこういう報道を宣伝するというのは、反日軌道修正がはじまったのか、ふふんの福田首相となんらの密約がなっていたのか判りませんが。中国の「友人が誰か判る」の呪いが発動されつつあるのか。

●様々な義援金などについて,こんな問題が指摘されています。

▼被災支援金の99%流用 中国陝西省
http://www.47news.jp/CN/200601/CN2006011301003578.html
 【北京13日共同】中国陝西省で2年前に発生した洪水被害で、中央政府が被災農民の支援費用として拠出した約5900万元(約8億4400万円)のうち、地方当局が99%以上を流用、被災民が受け取ったのは約50万元(約710万円)にすぎないことが13日までに明らかになった。支援費用の拠出元である国家発展改革委員会系の中国紙、中国経済時報が同日までに伝えた。  同紙によると、地方政府はさらに、不満を訴え抗議した農民らを拘束、最長3年間の「労働教育」処分としており、住民を全く顧みない地方政府が存在する実態が浮き彫りになった。

あああ。地方小役人の極悪さがほんっっとに昔っから全っ然、変わってないのな!!!中国ってのは。秦の始皇帝の時の官吏と全然変わらんじゃないか。劉邦はどこだ?!

実はサイクロン被害のミャンマーでもこんな体たらく

▼ミャンマー援助物資横流し? 「市場に日本寄贈タオル」
http://www.asahi.com/international/update/0516/TKY200805160107.html
【バンコク=山本大輔】サイクロン被害に見舞われたミャンマー(ビルマ)に各国の緊急援助が集中する中、物資が被災者に届かずに市場で売り出される「横流し」が深刻な問題となっている。軍事政権は15日、横流し行為は厳罰で対処すると国営放送で警告したが、その軍政当局者の関与を指摘する報道や報告が相次いでいる。

日本のNGO(非政府組織)「ビルマ情報ネットワーク」などがまとめた報告によると、問題が指摘されているのは軍や当局者による物資の横領、被災者への販売、市場への横流しなどの行為。良質な食料が安物にすり替えられて被災者に配られたり、物資を被災者に渡さず市場に卸してカネを稼いだりする事例が紹介されている。「日本からの寄贈」と書かれたタオルが最大被災地ボガレイの市場で出回っているという報告もあった。軍政高官の名前が書き加えられたタイからの援助物資を被災者へ渡す軍政トップのタン・シュエ国家平和発展評議会議長らの姿が、国営放送で報じられたこともあった。

バンコクの外交筋によると、外国の人的支援の受け入れを極度に制限するミャンマーでは、日本など各国の物資を被災者に届けるのは軍政当局者だ。米国筋によると、ヤンゴンの空港で輸送機から降ろされた米国の援助物資は、その場で軍政当局に渡され、「本当に被災者まで届いているかは分からない」という。15日の国営放送で軍政は「援助物資の不正な使用や保管、売買は厳しく捜査する」とし、「不正の告発は誰からでも受け付ける」と呼びかけた。在ヤンゴン情報筋は「軍政の関与が疑われて国際社会の批判が高まる前に先手を打った形だ。こうした問題を防ぐためにも援助人員の入国が必要だ」と話した。

駄目だこりゃ・・・。
そういうわけで被災地のために働いたり、寄付を募って救援資金を現地に送ったりしているカトリック教会の組織、カリタスに関わる司教もこんな苦悩を書いておられた。

○司教の日記
http://bishopkikuchi.cocolog-nifty.com/diary/2008/05/post_5d87.html
水曜から金曜まで、会議のために東京泊まりです。昨日はカリタスジャパンの援助の会議。やはり、ミャンマーはどのように対応できるのか不透明なのですが、ヤンゴンの大司教区を中心に少しは取り組みへの可能性が見えてきたようです。援助できるかどうか、道筋がはっきりするにはもうちょっと時間がかかりそうです。中国も同様。すさまじい規模の災害ですから、カリタスジャパンとしても救援活動をする能力はありませんが、緊急時を過ぎたあとの物資の支援などに協力することはできるかもしれません。しかしこれも、どこを相手にしたらよいのか。国際カリタスも現時点では、どうやって入り込むのかの道筋を発見しようと躍起になっております。すでに現地での実績もあるカリタス香港やカリタスマカオを通じて、援助の可能性を探っているところですので、来週初めくらいには道筋が見えてくることが期待されます。

どうして今すぐ募金を開始しないのかという疑問もあられるでしょう。カリタスジャパンはカトリック教会の組織ですから、活動の様々な部分において教会の決まり事を守らなくてはなりません。例えば「中国の地震のために」という「意向」で限定した募金をした場合、集まった募金はその「意向」以外の使途に回すことは絶対にできません。被災地にすでにカトリック教会組織がありカリタス組織がある場合や、すでにつきあいのあるパートナー団体がある場合はよいのですが、今回のように相手先がはっきりしていない場合、「意向」付きで集めたものの、その意向通りに使うことが難しいという場合も想定されるのです。そうなると、なるべく「意向」に近い形でと無理にでも相手を探し出すということになり、必ずしも十分に「意向」が生かされる形で募金を相手先に届けることができなくなる可能性もあるのです。そのために今回のミャンマーでも中国でも、相手先の問題からカリタスとしては迅速に呼びかけることができずにおります。ご理解ください。いずれにしろ、国際カリタスと密に連絡を取りながら、早急に結論を出すように努力しております。

上記のような有り様では現地に任せるわけにいかず、しかもカトリックのネットワークがない中国やミャンマーでは事前資金も誰かの私腹となりかねない。どのように助けをすべきかという悩みですな。北朝鮮なんかでもそういうことが起きたわけで、食料支援批判について、拉致問題が絡んでいるからのみならず、あんな政体では慎重にしないと、ほんとに届けたいはずのところに届かないということでしょう。もっともこんな事情を鑑みず北朝鮮に無条件で支援しろなんて事いっとった正平協の人々はどうなったんだろうか?こういうふうにちゃんと見届ける意志を持って臨んで欲しいです。その点で、こういう姿勢を持っているカリタスはやはり安心かもです。

●今回の地震規模を示すニュース

▼巨大な山崩れ、土砂ダムも形成か 「だいち」衛星画像
http://www.asahi.com/international/update/0516/TKY200805160154.html?ref=goo
中国・四川大地震で生じた大規模な山崩れと、近くの川がせき止められてできたとみられる巨大な「土砂ダム」らしき画像を、宇宙航空研究開発機構の地球観測衛星「だいち」が15日未明、約700キロ上空からレーダーでとらえた。地震発生前の3月5日の画像と比較してわかった。現場は震源から北東に約100キロ離れており、四川省の省都・成都の北部の山間地にある。

衛星画像を見た安田進・東京電機大教授(地盤工学)は、低く見積もっても東京ドームの容積の約8倍にあたる1千万立方メートルの土砂崩れが起きたと推測。土砂ダムらしき画像は直径2キロあり「土砂ダムだとすると、後日決壊して大量の水と土砂が下流域を襲い、新たな被害を生む恐れがある」と警告している。

写真が載っているので参照して欲しい。大規模な土砂崩れで河がせき止められ湖が出来ている。これがなんかの拍子で決壊すると二次被害となる。

●一方、チベット問題は・・・
四川大地震おかげで薄くなってしまったチベット問題は変わらずヲチですよ。
◆一日一チベットリンク運動/Eyes on Tibet

▼四川省の自治州でチベット族がデモ、27人拘束か : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080515-OYT1T00103.htm
【香港支局】米政府系放送局「ラジオ自由アジア」がチベット亡命政府関係者の話として13日伝えたところによると、中国四川省の甘孜(かんし)チベット族自治州甘孜県で11日から13日にかけて、チベット族住民が信教の自由などを求めるデモを行い、少なくとも27人が公安当局に拘束された。
中国政府は3月のチベット自治区での暴動鎮圧後、チベット族住民による抗議行動の防止に躍起になっているが、依然として封じ込められていない模様だ。同放送局によると、デモにはチベット仏教の僧侶や尼僧も参加。街頭で中国政府による宗教弾圧を批判するビラをまいたり、シュプレヒコールを上げながら行進したりしたという。

地震直前までデモしていたようです。彼らがどうなったのか心配です。

▼チベット問題で中国に圧力を=超党派議連が報告書−英
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008051401215

▼ブッシュ大統領にチベット訪問要請、上院有力議員4人が書簡
http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2008/news/topic/world/news/20080510-OYT1T00284.htm

英米では議員が首相や大統領に電圧かけ中。

本日のちべ読み物はベマ・ギャルボさんの講演記録
○日々の流転
http://www.tom.sfc.keio.ac.jp/~sakai/d/?date=20080501#p02
■λ. 現代のチベット情勢

ベマ・ギャルボさんが語るチベット情勢。必読。
ちらりと某民主党議員の活動に皮肉が飛び出してる。