密偵ファルコシリーズ リンゼイ・ディヴィス ローマ人の物語
クソ暑い島では脳味噌が煮えてムズイことを考えたくなくなる。当然、人文書は積読となり、時事問題、社会問題は読みかけで眠くなる。なもんで小説読み率が上がる。しかもエンタティメントな。暑い夜長を娯楽お気楽小説読みでしのぐわけだ。
仕事でも小説の類が多い。なんせ連載小説は当たり前だがしり切れトンボで、単行本や文庫の仕事はゲラ状態が災いして、お気軽に読み進めるという感じでもない。それでも入り込むとゲラが足元に散らばり、とっ散らかった部屋が一掃散らかるんだが。なもんで、書籍状態になった小説読みは一番お気楽ではあるよ。
で、今読んでるのがこのシリーズ。ルンゼイ・ディヴィスの『密偵ファルコ』シリーズ。
- 作者: リンゼイデイヴィス,Lindsey Davis,伊藤和子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 1998/08/01
- メディア: 文庫
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舞台は紀元70年頃のローマ。ウェスパシアヌス帝の時代。主人公はローマ市民で、その仕事は「密偵」。皇帝の命を受けて動く諜報部員でもあり、また自立した私立探偵でもある。ローマの政治機構の一員に組み込まれているわけでもないので、皇帝の命を受けて働く時は契約である。そのため社会的にその地位は保証されているわけでもない。まぁこの設定でなんとなく少女漫画的ではあるんだが、主人公はすこぶる口が悪く、その友人も無頼漢。詰まりハードボイルド的なキャラで少女漫画的なイメージからはほど遠いかも。英国の歴史ミステリー作家というと、中世の修道士が探偵役となった『修道士カドフェル」シリーズのエリス・ピーターズも女性で、英国はこの手の歴史に精通した女性のミステリ作家が多いのか。とにかくローマヲタなら突っ込み入れながら読みたくなるかもな小説に仕上がっている。
ローマでの民衆の生活、宗教行事、経済システム、庶民の食卓の光景から元老院クラスの貴族の生活、建築や、出版物の機構、銀行のあり方、インフラの状態、属州の光景などがシリーズごとにテーマとなり、塩野七生の『ローマ人の物語』がまんま「物語」となったようなエンタティメント小説である。
まぁ主人公はローマ市民でローマ人であることを大変に誇りに思っているので、それ以外はそこはかとなく屑扱い的なスタンスも塩野さん的ではあるが、しょせん現代小説。どこまでが「ローマ人的」なのかはイマイチ判らないけど、リアルに生きづく人間達がローマを闊歩しているという設定はローマ好きなら、それなりにはまるだろうなという印象です。
紹介した第一作はブリタニア。。。つまりディヴィスの国ブリティッシュが舞台となっている。主人公ファルコはそのブリタニアの鉱山で鉱山奴隷として潜入して鉱山における不正を暴くという設定だ。
- 作者: リンゼイデイヴィス,Lindsey Davis,酒井邦秀
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 1999/03
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- 作者: リンゼイデイヴィス,Lindsey Davis,矢沢聖子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 1999/09
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- 作者: リンゼイデイヴィス,Lindsey Davis,田代泰子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2000/07
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- 作者: リンゼイデイヴィス,Lindsey Davis,矢沢聖子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2001/04
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この辺りはかなり前に読んだので内容を忘れたが、3作目は舞台はローマ。当時のローマという街を堪能出来る。4作目はゲルマニア。5作目はまたローマに戻って彫刻の「贋作作り」がテーマになっている。
- 作者: リンゼイデイヴィス,Lindsey Davis,田代泰子
- 出版社/メーカー: 光文社
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- 作者: リンゼイ・デイヴィス,矢沢聖子
- 出版社/メーカー: 光文社
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- 作者: リンゼイデイヴィス,Lindsey Davis,田代泰子
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- 発売日: 2004/06
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- 作者: リンゼイデイヴィス,Lindsey Davis,矢沢聖子
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- 作者: リンゼイ・デイヴィス
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- 作者: リンゼイ・デイヴィス
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- 作者: リンゼイ・デイヴィス
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- 作者: リンゼイ・デイヴィス,矢沢聖子
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- 作者: リンゼイデイヴィス,Lindsey Davis,田代泰子
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今のところ翻訳されて日本で出版されているのは以上であるが、まだまだ続いている。毎年一冊づつ刊行しているようだ。