ミモザ退院

ミモザが退院。
毛刈りされしょぼくれな姿で帰ってきた。病院の消毒液の匂いぷんぷんである。何時になく大人しい。不憫である。おなかの傷にテープされ、私とまったくおそろいである。痛くないのか?と思うんだが、ナニもいわない。いつもと変らぬ、ただ少し大人しい程度。
野生の動物はたくましいな。
二週間後が抜糸だそうだ。

ミモザを迎えに行ったのはわたくしで。
病院までは距離があるうえに坂道が多いので歩いていく自信がなくタクシーで行った。ミモザを入れたキャリーボックスすら持てないのだが、母も仕事でいないし、父は要介護2なもんで、自分の飲む薬すら分からなくなるときもあるくらいなんで色々あてにならないから、タクシーでなんて贅沢かと思ったけど仕方ないやね。
病院で対面したときのミモザはもうびりびりにストレスだったようで大人しいけど不信感の固まりになっていた。家に帰ってきてすぐに居間のいつもの場所に駆け込んだはいいがそこで粗相をしてしまった。点滴打たれ溜まっていたのを我慢していたらしい。毛布とタオルとじゅうたんを洗う羽目に。
その始末をしていて激しく疲れて午後は寝てしまいました。しかし不安に駆られたミモザが寝所に入り込みベットにもぐりこんできたので、不憫ゆえに追い出すに追い出せず、似たもの一人と一匹が身を寄せあって寝ていたという按配。
そんな病臭い環境で、しかも恩師の一件もありで、遠藤の初期短編など読んでいたらマジ気が滅入ってしまった。読む本は選ばないといかんな。