島の犬達

坂東眞砂子さんの性で犬の避妊とかそういう事考えちゃった。
うちの島は酷い。たぶんタヒチより酷いというかタヒチって都会じゃん?以前も書いたと思うけど、うちの島は動物の医者がいない。大がた動物のお医者さんはいるけど犬猫はなにか扱いの為に資格がいるらしくて扱わない。なもんで犬も猫も避妊しない。当然ゴロゴロと野生な犬や猫がいる。
繁殖すると困る。集団野犬も多いし、猫もねこ屋敷化した家とかある。繁殖期には子猫がなぁなぁ鳴いてるのに出くわすことも多い。そしていつの間にか消えている。どこ行ったのかというと過酷な島の環境で死ぬようだ。犬は野犬狩りがあって、清掃施設辺りに集められたりしてるらしい。以前は毒団子を撒いていた。その時期が来ると保健所が有線で「飼い犬は繋いどいてくださいです〜」とか通達が回ってくるのだ。
うちのカナは時々家から抜け出して実家までの間を放浪していたりする。家出されると気が気じゃなくて焦って探してしまう。島では繋いで飼ってる犬より放置犬の方が多いので毒団子食って死んじゃう犬も多い。けど焦って探してると笑われちゃったりする。「そのうち帰ってくるんじゃない?ああた、それ、過保護すぎるんじゃ?」的に。都会暮らしを経験した若い世代ではそうでもないけど。
あと年中蚊がいるのでフィラリアで死んでしまう犬も多く、長生き出来ない。ウロウロしていた野良犬もいつの間にかいない。野犬狩り以外に幾つも命を落とす機会が多すぎる。犬権、猫権は皆無だ。
そんな死が日常だと、子猫や子犬を産まれてすぐ殺すって人も多いのではないか。感覚はマヒしてくると思う。避妊させる=身体にメスを入れるというほうが生理的にダメという人もいるかもしれないが、こうも動物の権利がないと、その線引きもなさそうだ。金のかからない手法を選ぶ人が多いかもしれない。

で、昨日はミモザを連れてミモザ実家に行った。母犬に会わせる為だ。2匹の兄弟犬がいた。他はどうしたかというと母犬がどこかに捨ててきたらしい。もらわれていったのもいる。残ったのは線の細い少し虚弱なので、母犬が捨てた犬達は動物的に自立出来る強さがあった。残った子供たちは臆病であまり人になつかないらしい。飼い主は捨てたいらしいが母犬にその決定は任せている。その為子供たちを連れて家出したこともあるらしい。今日はその2匹が家までついてきた。ミモザと同じ大きさだったのになんか一回り小さい。

こういう環境だと、都会のペットの飼い方はやはり異常に管理下に置かれていて不自然とも思えてしまう。
とはいえ島人達はどこかで増える野良をうっとおしいと思っているわけで、やはりバース管理は行った方がいいとは思うけど。