永遠

見つかった 何が? 永遠が
太陽と共に行ってしまった海

ランボーのこの詩。上記の写真のような夕暮れに出くわす時、いつもこの一句を思い出す。


水辺線上に沈む太陽が夜を呼ぶ時、天空は刻々とその色を変えていく。わずかな光を残して完全に海に沈み込むと大気は闇に覆われる。しかし天空では太陽の光によって隠されていた星達が姿を現わしてたいそう賑やかになっていく。数多の星座が煌めきながら音楽を奏でる。夜は死の、或いは沈黙の時間ではない。島の空は饒舌だったりする。
だからみんな三線をもって外に出る。或いは浜に下っていく。
琉球固有の旋律の歌を唄い酒宴をする。
これが過去に、現在に、そして未来に永遠に繰り返されるであろう島の生活の一部だったりする。


島の昼の太陽は過酷で外にいたら乾いてしまう。それでも島の植物達はアジア固有の湿気た大気の中で逞しく育つ。鋭い陽光にアダンの実は真っ赤になり、蘇鉄の雄花が黄金に輝く。浜に寄せる波は透き通り、太陽の光は海底までも照り輝かせ、色とりどりのサンゴの間に遊ぶ魚の黄色や青を際だたせてみせる。島の昼もまた饒舌な色に溢れている。
島の人は海が凪ぐと船を出す。
海は収穫をもたらす恵みの存在である。採れた魚が夜の食卓に並ぶ。
それもまた永遠に繰り返される島の生活だったりする。