で、シベリアから

昨日付けのエントリでシベリアのことを書いたので思いだしたが、ロシアがソ連だった頃に横浜からナホトカまで船に乗り、シベリア鉄道を使ってモスクワまで行ったことがあると昔書いた。そのナホトカまでの船の中。2泊3日の旅はだらだらと本などを読んでいるしかなく、レクルームみたいなトコに日本人向けのプロパカンダ小冊子などが置かれていて、それを一冊貰ってきたのが今手元にある。APN出版局から出されたソ連共産党第27回大会での報告みたいなもので、出版日は1986年。この5年後にソ連そのものが無くなってしまうとは誰が知ろう。
その「ソ連邦 平和と刷新の方針」という小冊子。どっかで聞いたようなタイトルだが(我がギョーカイの司教が好みそうな言い回しってこと)その冊子の中には当然当時のソ連共産党のプロパカンダが盛り込まれているわけだが、アメリカ様を批判している個所が多数あり、

米国では1%のもっとも裕福な家庭が財産別によるピラミッドの低辺部にある80%の家庭の財産一切合切を合わせたものの1.5倍以上の財産を持っている.。

などと書かれていた。資本主義政策というのはこのようであるよ。米帝はこんな風であるよ。とまぁ説明しているわけです。その実態については私には判りかねるのでなんとも言えませんがコレ読んで「うへぇ、アメリカって国はひでぇ処だな」などと素直な人は思うだろうね。
ところでこれと似たような記述を最近見た。

日経BP
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/biz/418034
中国:人口の0.5%が全国個人資産の60%を所有
中国本土は、日本を除くアジア地区で2位の資産所有国となり、現在もスピード成長を続けている。
このうち富裕層は約1兆4400億ドルの資産を保有している。ボストンコンサルティンググループ
(BCG)が13日発表した報告書「中国資産管理市場」では、中国富裕層の資産は今後数年、年間約
13%ずつ増加すると予想している。

BCG北京の副総裁によると、人口の0.5%に満たない個人が全国個人資産の60%以上を所有しており、
これらのうち、70%以上の富が資産額50億ドルを越える家庭に集中しているという。
(日中グローバル経済通信)

「うへぇ、中国って国はひでぇ処だな」などと思う前に・・・・・
共産主義国ってプライドは何処に消えてしまったんでしょうか。
まぁ、この記事も先程のソ連邦万歳同様、資本主義万歳の眉唾ととれなくもないけど・・行って見て来た中国を知る限り、富裕層と貧困層の格差は西側(アメリカ様)より凄そうではあるよ。