エクソシスト@バチカン

とてくのんさんが教えてくれたばかちんなニュース。

悪魔祓いの全国集会をローマ法王が激励 
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081126840709.html
今週水曜日に行われた一般接見で、ローマ法王ベネディクト16世は、イタリア人
のエクソシストたちに謁見した。彼らは法王に、近く全国集会を開く予定です、
と報告した。

法王はエクソシストたちに「教会の活動の重要な任務を果たして下さい」と激励
した。

問題は、法王が話すまで、側近グループ以外の人々がほとんど、悪魔退治の集会
がおそらくローマで開かれることを知らなかったことだ。

連中はどこで集会をやるんだ?教会かホテルか墓場か?

エクソシストと交流があるカトリック宗教学者は「彼らはすべてを地味にやろ
うとしています」と説明する。

ローマ・カトリック教会はこれまで、イタリアにおける悪魔祓いに深い関心を示
してきた。1999年、バチカンは1614年以来初めて悪魔祓いの儀式を改正し、悪魔
はまだ存在している、と警告した。

はぁ〜?今時、悪魔かよ?といいたくなるニュースで、ロイター発のこの記事もどこかちょいと馬鹿にしたような書きっぷりですが、イタリアでは洒落にならない事件も起きているようです。

ある統計によると、イタリアで悪魔崇拝のカルトに属するのは約5000人、うち4分
の3が17〜25歳の青年層だ。

悪魔やオカルトに対する興味は、1973年の映画「エクソシスト」や昨年の「エクソ
シスト ビギニング」などで増幅されてきた。

昨年、イタリアでは、「ビースツ・オブ・サタン(サタンの野獣たち)」というヘ
ビーメタルバンドの10代のメンバー2人が、他のメンバーによって生け贄として殺害
されるという事件が発生、大騒ぎになった。

この事件はイタリアのカトリック社会を震撼させ、新聞は犠牲者の1人に部屋に黒
いろうそくや山羊の骸骨が飾られていたこと、性的暴行に関する目撃者の証言など
を詳細に報じた。

ゴス系や、昔のヘビメタ系の人などはよくこうした悪魔的記号をスタイルに取り入れたりしていましたが、別に危険な行為でもなく単にスタイルとしての引用だったわけです。しかし昨今はバチカンとしてもマジにならざるを得なくなったようです。ローマ在住のぐりちゃんの話では、ドイツやイタリアなどではサタニストがらみの事件が頻発しているそうで、最近も生贄になった人が教会の前に転がされていたそうですが・・・要はカルト教団って感じですかねぇ。イギリスの黒人社会などでも子供が大量に誘拐され生贄に捧げられるなど洒落にならない事件も起きていますから深刻ではありましょう。
悪魔祓いをする払魔師はかつては下級聖品という、聖職のヒエラルキアでは下位に属するものの立派な職務として存在していました。友人が目撃した悪魔祓いの光景は教会の片隅で行われていたというコトですが、まるで日本の狐つきようなものだったそうです。洋の東西を問わずそのような「悪しきものの憑依」現象が見られるというのは面白いですね。元はおそらく一種のヒステリー患者さんなのでしょうが、中には本当にナニかに憑かれたとしか思えない現象もあるのだそうです。
しかし教会の合理化を進めた第2バチカン公会議(1969年)以降、こうした悪魔祓い専門のエクソシストの職務は省みられなくなったのですが最近のこうした風潮から再びニーズが出てきた模様。

バチカン大学は8日、2年連続で聖職者のための悪魔祓いと悪魔崇拝に関する課程
を行うと発表した。この課程はローマの最も有名な神学校、法王レギーナ・アポ
ストロルム大学で来月から始まる。今年はローマのこの大学の学生だけでなく、
他のイタリアの都市からもビデオ会議システムで受講できる。

大学によると昨年、この課程に130人ちかくの受講者が集まる人気コースとなった
ため、拡大措置を執ったそうだ。

10月に始まる課程は4カ月。大学はこれを総合学問だと言っている。課程は悪魔崇
拝と悪魔祓いにおける医学的・精神医学的・宗教的な側面が含まれる。

悪魔祓いコースがあるというのは面白いです。
ほとんどは医学的、心理学的に説明がつくものだそうで、悪魔祓い師はそのような科学的知識を必要とされるのだそうです。ですからそこを見極め、しかるべき病院や専門家に大抵は委ねるそうなのですが、中にはその科学によっても説明のつかない一部の現象が存在するそうで、そこで初めて本来の役割、悪魔祓いを行うわけです。元はひじょうに地味で表に出ない職務なのですが映画のお陰で世に知られた存在となったという按配でしょうね。
因みに日本のカトリックには一人もいない・・・・・・・・・はず。
エクソシストに関しては以下の本が詳しい。

エクソシストとの対話

エクソシストとの対話