パノフスキー

パノフスキーの「ゴシックとスコラ哲学」が文庫になってるのは知らなかった。島犬カナを連れて散歩に出かけたときに見つけたよ。カボスとかいう変な名前の本屋さんで。オルテガの「大衆の反逆」とかいう本と一緒に購入した。どっちも暑苦しい本なので、昨晩寝る前に読んでうなされた。

ゴシック建築とスコラ学 (ちくま学芸文庫)

ゴシック建築とスコラ学 (ちくま学芸文庫)

ゴシック建築とスコラ学は中世ヨーロッパ文化の双璧である。飽くなき全体性と
明晰への意志、理性と想像力、超越と内在の媒介の仕方、つまりは世界を分節す
るスタイル…両者には不思議な類似と平行性がある。一見相異なる文化領域を支
える共通の論理とは何か。細部に宿る理念と文化史的コンテクストの発見術たる
ヴァールブルク的イコノロジーの最良の実践であるとともに、ヨーロッパ精神史
貫流するテクネーとロゴスの構築性という問題にも新たな視点をもたらす画期
的論考。

パノフスキーという人はイコロジー研究とかしている人で、コムズな論文を書いている。この著作は以前、ある建築家の家に遊びに行った時、書棚にこの著作の単行本があるのを発見し「すごい本読んでますねぇ」と柄にもなくお世辞を言ったら「あ、その本僕には難しすぎてね。積読なの。」などと正直に仰られ、「よかったら読んでみたら?」などと無理やり・・・いや御親切にも手渡されてしまいました。。。で、「図像と注釈が多すぎで本文の少ない著作である」という感想だけ述べてお返ししたというトラウマな本です。

その後、少しは哲学臭いことも端っこだけお勉強したので、今一度挑戦しようと思って読み始めました。


なんか。。。スコラ学の持つ性質がゴシック建築に、建築学的に、更には視覚的に投影されているというのはこじつけ臭い気もするんですが、偉い人のいうコトなので当たりなんでしょう。そもそも同時代性というのは、どんな形であれ、どのような分野に於いても相互に影響しあうものです。だから当然といえば当然なのです。そのことについて、本文そっちのけであれやこれや考えたんですが、本日はクソ暑いので書く気がしません。また今度。