鬼畜な漫画の続き

その後、「GANTZ」の16巻まで読みましたよ。読むべき本はみんな島なので読むものがないんだもん。

GANTZ 16 (ヤングジャンプコミックス)

GANTZ 16 (ヤングジャンプコミックス)

どんどん人が死んでいます。ひと死にすぎ。ヒロインも死にすぎ。
ガンツゲームのミッションとしては・・

●ステージ1 
場所:住宅街
雑魚:ねぎ星人(滅茶苦茶弱い)
ボス:ねぎ親父
●ステージ2
場所:住宅街 川 アパート
雑魚:田中星人(陰険な子烏を連れている)
ボス:鳥の親玉
●ステージ3
場所:寺
雑魚:おこりんぼう星人、あばれんぼう星人(仁王)
   龍灯鬼、日光月光菩薩広目天など四天王、大仏、その他、国宝級仏像多数
ボス:千手観音(いきなりやたら滅茶苦茶に強すぎ)
●ステージ4
場所:商業地区の屋上
雑魚+ボス:ちび星人(複数)
●ステージ5
場所:幕張
雑魚:トリケラトプス、ブラキオザウルス、ティラノザウルス、かっぺ星人、他
ボス:ブラキオザウルスの親
●ステージ6
場所:六本木ヒルズ
雑魚+ボス:ゆびわ星人数匹(影が薄い)
●ステージ7
場所:主人公の家の近所
ボス:たえちゃん(貧乳)

・・・という感じ。なんだかこうして並ぶとゲームとしてはすごく投げやりな設定ですね。これではファミコン時代によくあったクソゲーです。こんなクソゲーに巻きこまれ真剣に戦わざるを得ない主人公達が気の毒ですが、回を追うごとに、ガンツゲーム中毒の鬼畜とか、ヘルシング+メンインブラックな暗殺者が登場したり、より凄惨さが増しているようです。スプラッタ度も酷くなっています。それに伴ってドラマはより複雑になり、ヒューマニズム的な要素も入り込んできます。ごくふつーの感覚と鬼畜との戦いと申しますか。

しかし、どうも最近手に取る本はスプラッタ系が多い。しかもそれがビミョーに面白い為、書棚にそういうのが並んでいくので、自分が犯罪に巻き込まれた時など「書棚に鬼畜な漫画がずらり」とか書かれそうで嫌ですね。

スプラッタ系>「寄生獣」「ベルセルク」「ヘルシング
スプラッタではないけど人がよく死ぬ>「モンスター」「20世紀少年」「YASHA」(「イブの眠り」を含む)「ドラゴンヘッド

この辺りをまとめて読むと気が重くなります。最近は、漫画がよりリアルになったために、印象として鬼畜度が増しているように見えるという感じもあるんでしょうが、それにしても凄惨な場面や暗い設定が多いですね。救いのなさそうなのも多く「ドラゴンヘッド」は特に暗かった。あれは最近の漫画の中でも特に変な漫画ですね。松本大洋のごときシュールさとも違うので、余計によく分かりません。

しかしこの手のシュールな感覚は、近年の学生の作品によく見られます。今、絵本の課題をやらせているのですが、ストーリィがなんだか変。というのが多い。起承転結がなく変。生徒は一生懸命説明してくれるのですが、話を聞いているうちにこちらの頭がどうにかなりそうなものとか、何が面白いのかよく分からないけどなんとなく面白いのとか、どう見極めていいのか分からなくなるものとか色々。
この手のシュール性はアバンギャルドに走った赤塚不二夫などもそれに近いものがありますが、彼のはかなりすごかったですね。そこまではいかないけれどナンセンス・シュールという感覚は昨今の流行的シロモノなんでしょうか?