きな臭い東シナ海

今日は天気が良かった。天気が良いけど少し寒い。でも外で仕事をするには半袖でないと暑い。で、庭の手入れなどしてみました。うちの庭には芝が2種類ある。高麗芝とセントオーガスチン。車がゴリゴリはいって来るところは凶悪で下品なほどよく延びるセントオーガスチン。居間の前は繊細な高麗芝なんだけど最近高麗芝の国境がごにょごにょとオーガスチンに攻め込まれている模様。さりげなく触手を伸ばしてへばりつくので、それを排除して歩きました。偉大なる神学者聖アウグスチヌスの名前を貰っているこの芝は繁殖力は強いが塩に弱い。アウグスチヌスもかあちゃんには弱い。反して台風の時にオーガスチンより塩を被りまくったはずの高麗芝は強かった。台風一過後高麗芝は青々とし、セントオーガスチンは枯れてしまった。そのお陰で国境が寝食されても最悪な状況には陥らず微妙な均衡が互いにあるようです。
最近、お隣の国がどこもかしこも「××島はうちのもの!」と表明していますが、どうしてこうなってしまったんでしょうかねぇ。北方領土問題が今度はこちらに向けられたみたいな・・・。しかも不気味なことに「対馬は元々、韓国の・・」とか「琉球は中国の・・」といった声がびみゅーに聞こえてきます。君達はセントオーガスチンか?まぁ、「高麗」はむしろ半島の由来名なんですけどね。
さて、ガス田の問題やら反日デモで間がめっきり悪くなってしまった中国。反日デモなどしょせん若者の祭り。と、個人的には相手にするのも無駄だと思い。無視していたわけなのですが、ガス田の問題にプラスしてこんなニュースが。

中国、インドの常任理入り支持=両国が共同声明
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050412-00000604-jij-int
 【北京12日時事】中国、インド両国は12日、訪印中の温家宝首相が11日に会談したシン首相と
の間で調印した共同声明を発表した。新華社電が伝えた。それによると、インドが国連安保理常任理事
国入りへの希望を伝え、中国は「インドが国連で積極的な役割を果たすことを理解、支持する」と表明
した。 
(時事通信

中国はインド、ドイツ、ブラジルの常任理事国入りは認めるという案配で、おそらく日本入りを阻止する協力と引き換えの提案だと思うのですね。そしてインドとももめる要素が山積みの中国がこのような協力体制を表明した影には、日本を孤立化させたいという意図もあるのかもしれないし、あるいは孤立化するかもという焦りを日本から引き出したいのかもしれないです。全ては実は資源問題なんじゃないかなぁと思いつつも、着々と国際的な布石を打ち続ける中国。インド以外にも中南米にも活発に働きかけているらしい。

中国、中南米で影響力拡大=米が警戒感強める
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050411-00000277-jij-int

 【ワシントン11日時事】中国が中南米諸国との関係緊密化を図り、影響力を拡大しているとの警戒
感が、米政府当局者や議員らの間で強まっている。
 米下院外交委員会で中南米を担当する西半球小委員会は今月6日、「中国の影響力」に焦点を絞った
異例の公聴会を開催。小委のバートン委員長(共和)は「中南米は、鉱物・エネルギー資源に富み、中
国にとって魅力的だ」とし、「中国の(中南米での)経済、政治、軍事分野での影響力拡大は今後、米
国にとって深刻な課題になる」と警告した。

インドとの関係を結び中南米にも布石。こちらは米国への牽制ともいえる。
しかし、欧州は中国の動きを警戒しはじめたらしい。

対中武器禁輸解除、EUが先送りへ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050415-00000016-yom-intブリュッセル=鶴原徹也】欧州連合(EU)は15日、非公式外相会議をルクセンブルクで開き、
EUが準備してきた対中武器禁輸解除を協議したが、解除を巡る合意はできなかった。

この結果、EUが暗黙の了解としてきた「今年6月の禁輸解除」は事実上、先送りされることになった。

台湾への鼻息の荒さと反日運動にびっくりしたEU諸国は極東の火薬庫に武器を投じる愚行を考え直したようだ。おまけにダライラマ法王とチベットに対する仕打ちや、ヨハネ・パウロ2世が切実に解決を望んでいたキリスト教徒への弾圧などにはやはり嫌悪がある。
しかし、話が進んでいたはずのこれが棚上げになり、中国としても不本意なはず。中国政府が慌てて火消しに走ろうにも既に中国の若い人民は祭りに加速度がついてしまった状況のようです。

で、反日運動。人数は多いしすごい状態に見えるけど、国内での「村の」暴動などは3万人規模。

中国浙江省で3万人が暴動、2人死亡か…公害に抗議
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050412-00000414-yom-int

 【香港=関泰晴】12日付英字紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」など香港各紙によると、
中国浙江省東陽の村で10日、公害問題への集団抗議が暴動に発展して、約3万人の村民が公安当局の
武装警察官などと衝突した。
双方に多数の負傷者が出ている模様で、少なくとも村民2人が死亡したという報道もある。

 この付近では2001年以降、10か所あまりの化学工場が進出。河川や大気の汚染が深刻化してお
り、村民は工場の移転を地元当局に何度も求めた。当局が有効な対策を取らないため、老人を中心とす
る村民200人以上が先月末に工業地帯に通じる道路を封鎖するなどして集団抗議に及んだ。
これに対して、当局は10日早朝に武装警察官を派遣して強制排除しようとした。村民が立てこもる場
所に催涙弾を撃ち込むなどして現場は混乱。村民は警棒で殴られるなどして負傷者が出て、老人2人が
警察車両にひかれて死亡したという。
うわさを聞きつけて続々と村民が現場に集まり、役所を取り囲んで、50台以上のバスや車をひっくり
返すなどした。

中国各地では、急速な経済成長で公害が深刻化しているが、公害問題が原因で、これほどの大規模暴
動が起きたのは初めてとみられる。中国メディアは今回の暴動の報道を禁止されているという。

すごいです。こっちはマジに血を流すデモ。しかも単なる数百人の抗議行動が自然に膨張し3万人の「村民」暴動に。のんびりプラカードなど持って集まっている若者の反日デモなどよりも深刻なうえに中国政府が対象。中国としては反日デモに気を取られてくれると有難いところでしょうね。中国の急速な高度経済成長はあちこちでひずみをもたらし、貧富の差は激しく、不満分子を国内に大量に抱え混んでいるようです。
はじめて中国にいったのは20年ほど前。大学の卒業旅行で出掛けたのですが、その時、訪れた上海とその10年後に行った上海ではあまりにも光景が違っていた。20年前ですらすごい人の多い街だなぁという印象だったのですが、その10年後に行った時は、バンドに土曜の夜の渋谷のハチ公前よりも人がいる。和平飯店の周りに尋常じゃない数の暇そうで貧乏そうな中国人がぶらぶらしていて、その人達をかき分けていかないとホテルに帰れない。目の前にホテルがあるのに入るまでに体力を消耗する。物乞いが手を差し出す光景と、対岸の高層ビルの対比に違和感を感じました。
ひとたび暴動が起きれば数万人が暴れる中国。三国志で「数万の軍勢が」とか山賊の軍隊が万単位とか、荒唐無稽な数字も中国では当たり前なんですね。四川省の奥地の広元という辺鄙な街ですらすごい数の人がいた。

江沢民の指揮とりはどうも表面的に見る限りでは前任のとう正平(登β<とうの字は機種依存文字)と比べて稚拙だ。例えばとう小平時代の中国は隣国である日本にも好意的だったし、若い人が日本という国に興味を持って接してくれていた。出会った中国人は流石、礼の国だけあるという人が多かった。内在するパワーにはこちらが圧倒されるほどで、尊敬する人も沢山いた。しかし今の愛国運動は彼らの肖像と結びつかない。今の中国の若者は新世代ということか?
自国の拝金主義化を嘆き中国の行く末を懸念していたある聡明な中国人の学者を思いだす。彼の妻は日本人で、記憶している限りではまだ日本の大学で教えているはずだ。彼はどのようにこの光景を見ているのだろう。
ただ、今の中国が外交やなにやらで異常に活発に動いている本当の目的は何なのだろうか。その目的の為には日本を押さえ込む必要があるということだけは判る。やはり沖縄トラフの資源問題が重要なのだろうか?東シナ海に浮かぶ島に住むわたくしとしては不気味でいやな状況です。
中国が抱える本当の問題をわれわれも向き合わないとマジに困ることになると思うのだな。それは歴史認識とかそういうことではなく、中国の抱える本当の問題はそういうところじゃないんじゃないか?などと思うんですが。とにかくなんだかよく判りません。