ベルセルク

・・・・の新刊がでているそうだ。買いたいにょ。
にしても、「ベルセルク」とか、「ヘルシング」とか、前者はなんとなくローマ・カトリックもどきの教団、後者はそのものずばり。で、どっちも悪役だ罠。悲しいのう。どっちも面白いから赦すけど。
どうもわが国ではカトリックはかなり誤解されている。なんせ人数が少ないからしょうがない。ブログめぐりをしていてもトンデモな勘違いをよく見かける。こないだは「旧教系(カトリック正教会)は旧約世界的で、プロテスタントは新約世界」などと堂々と書いている人がいた。どこのブログか忘れてしまったんですが、どういう定義でこういうことを言っているのかよく分からなかったです。寧ろ、ローマ教会などはヘレニズム的で、ヘブライズムな旧約世界と文化的にかなり差があり、あまりにも変容しすぎたために「ヘレニズム的な異教臭いやつら」などと批判食らってるんですけど。新教と旧教という字面で勘違いしたのかも。儀式的であるということと福音的であるというタームではそうかもしれない・・・が、どーも文脈からそうも思えなかった。こういう場合はもっと厳密に書いて欲しいものだ。けど、そんなコトをいっても「そんなマイナーなギョーカイのことなどねぇ」といわれるのがオチか。
ベストセラーになった「ダヴィンチ・コード」という小説もト本な内容で、オプスディの扱いなどにいたっては笑いをこらえながら読みましたです。世の中の人はアレはマジだと思っているかもしれない。でもはっきりいってアレは妄想世界です。萌え的です。現実に存在しないカトリック教会的なものです。「聖杯伝説」とか「テンプル騎士団」といったレンヌ・ル・シャトー系のト本世界なら怪人、荒俣宏の「レックスムンディ」も同じですが、荒俣氏は幻想文学としてはじめから書いていますから気になりません。どちらかというと高橋克彦の「竜の棺」だかいう小説に近いかもしれません。これはあまりに荒唐無稽で読破できなかった。アンデルセン神父みたいなとんでもない枢機卿がでてくるのはいいんだけど、アンデルセン神父のほうが魅力的です。
同じキリスト教徒でも、「カトリックの人の脳みそはみんな輪切りのように同じで、教皇のいうことを鵜呑みにしている」などと思ってる方もいるようです。んな分けはないんですけどね。教皇が正式に教義について何かを言ったことに関しては「そういうものかぁ」と思いますが、教皇が鹿を馬と勘違いして「アレは馬だ!絶対に馬!そうだろ??な?な?」といっても「目が悪いんじゃないの?」と思うだけです。まぁ、親切な人は「あれは鹿です」と教えるでしょうが。
バチカンはあやしいので、小説の題材や漫画の題材にするのは面白いんでしょうが、安易なのが多いので、つまらないですね。「ダヴィンチコード」よりか「ゴルゴ13」の方がずっとシンプルでいい。「ベルセルク」もまぁまぁですが「ヘルシング」まで行くとこれは美学ですから、やるならここまでやって欲しいです。