漬物を漬ける

夏は夜。夏は漬物。

わたくしはブログにあまりくいもんのことを書かない性なのか、友人に「台所に立っているのが似合わない」といわれてしまった。たしかに家庭的でないのは認めるが、島じゃ食いもんやなど限られているし、コンビに飯や惣菜飯が嫌いなので、自分で作っている。だから一応、台所には立つよ。
そもそも飯、食いもんについて熱く語るってのは、異性の好みについて延々吐露してるとか、夜の営みについてあれやこれや語るとか、夢の話をするのと同じで、まぁすこぶる個人的なことだなぁとか思う。というのも、味覚というのは普遍ではなく、ジャンクなものをもっとも旨いとする人も、ナニ屋のあれじゃなきゃダメポという人も、料理の手順はこうでないとなという人も、等しく主観的に正しい。しかしそれらが双方向に普遍に「旨い」とは限らない。乳がでかいのが好きな男と貧乳が好きな男の乳感覚とおんなじ。
かくして他人の食い物を熱く語る話ほど退屈なものはない。だいたい食えもしない架空の飯の話をされても面白いはずがないではないか。なもんで耳からだらだらと流すだけである。ブログ上で熱く語っているのも「あっそ」ぐらいで流すが、ルーチンになりがちなけふの晩飯ネタのヒントになる時もあるので、こちらは助かる場合もある。

で、まぁわたくしは飯に関してはさほどグルメでもないと思う。自分自身が旨ければそれは旨いのである。まずいもの以外はなんでもいいやって感じ。あまりこだわりもない。・・・というか「これはうまい」と思ったことを記憶が出来ない。旨いもののための脳味噌記憶中枢が無いので、学習しないのかも。なもんでお出かける時などは旨いもの屋を知っている友人がいると助かるかも。まぁとにかく優先順位としてかなり低い。
なので「台所に立つ姿が似合わない」と言われてしまうのもむべなるかな。

で、そのわたくしがしつこくこだわるとするなら漬物である。
親が京都人な所為か漬物がない食卓は異端。外道。アナテマだと思うぐらい、必要且つ欠かしてはならないものだと思っているが、一人で生活してるとすぐ駄目になるので、しばらく制作に萎え状態だった。ぬかみそ床ってのは生き物なので、ちょいと目を離した隙にトンでもなことになるし。家を空ける期間が長過ぎなのでいちいち一から構築するのがめんどーだった。んだが母が今月、泉州の水茄子をどかんと送ってくれたので、ぬかみそが手に入った。

水茄子の季節だ〜〜〜〜〜。
・・・・と(゚д゚)ウマーな思いをしたあとは、つけもん漬けまくろうと、ぬかみそがらしとぬかを加えて、通常の漬物仕様に直しましたですよ。

いやぁ、夏が来たって気になりますな。
飯の箸休めに漬物。茶漬けに漬物。そーめんに漬物。
食後にスイカを食えば夏だ。


というわけで、バテから立ち直りつつある。
身体が暑さに慣れつつあるよ。