テロ徒然

倫敦テロ。イギリス人は淡々としている。テロ慣れしている。ヨーロッパ人はみんなテロ慣れしている気がする。わたくしも昔、空港テロの場面に遭遇したことがありますが(どこの空港か忘れたけど・・・たぶんミラノかパリのどっちか)このときは未遂というか・・誘導慣れしているんですね。向こうの人は。あとスペインのビルバオにいたとき、すわ大惨事になりかねない量の爆薬が駅近くの建造物で発見されて街が超警戒態勢に突入。なのに町の人は普通に機能していた。バスクのテロリストがしょっちゅう暗躍しているので、いざコトが起きない限りは大騒ぎはしないようです。おフランスの場合は、アラブ系の人がすぐ路上尋問されまくる。気の毒な気もするけど仕方ないよなぁ・・・。
わたくしが一番記憶に残っているテロというと、三菱重工爆破事件ですね。普通のお勤めのサラリーマンのおじさんが倒れていて内臓がお腹から飛び出している映像は子供心に恐怖を感じました。通勤する父の姿とそのおじさんの姿が重なった。テロリストにどんな大義があろうと、その手法のゆえに、まったく賛同できない存在だと、子供心に思った。だから極左の人が「テロル」について語ることや、あるいはよど号事件の過激派の女性が日本に戻ってきたとき、あたかも凱旋するかのような表情をしていたのは、もう生理的嫌悪以外のナニも感じませんでしたね。こういう女は市中引き回しのうえ獄門打ち首でいいよ。とか思っちゃいましたよ。まぁ、これは個人的な子供の自分の映像トラウマっていうのがかなり作用している感想ですけどね。
本日、友人とテロについて話していましたが、闘うもの同士の力の格差がありすぎる場合に起きるこの戦闘方法の起源っていつだろうね。友人いわく「今日は戦闘地域の概念は戦場のみならずあらゆる場が戦場になりうる。そしてテロは『後方部隊』に打撃を与える戦法だ」後方部隊とは経済の中枢(例えばワールドトレードセンター)であったり、司令官のいる政府関連の建物であったり、あるいは心理戦の効果としての象徴的場が対象となる。ただ、日本に潜入していたアルカイダ組織は何故か浅草寺をターゲットの候補にしていたらしいけど、彼らの脳裏にある浅草寺ってなんだろう?ちょっと謎。
爆弾が発明されてのち生じた、日常生活に非日常的な光景が入り込む現象。地下鉄サリン事件911は容易くある種の暗黙のうちの「やってはいけないこと」を越えてしまったと思います。911の時、ヴェネチアにいたけれど、足元からなにかが崩れ落ちるあの恐怖、街の人々が皆、なんとはなしに声を潜めて話しているあの不思議な光景。流石にテロ慣れしているヨーロッパ人ですら911のテロの規模は想定外だったようだ。ヴァネチアというその地域全部がテーマパークの街は普段はなんとなくテンションが高いのだけど、そのざわついた落ち着かない街が弔意で沈んでいたあの日は忘れませんね。
■テロをする人々
テロの歴史というのがあるのか分かんないけど、今よくある民間の日常に爆弾等をほおりこむとか銃を乱射するとか毒ガスを撒くとかいう種類ですと・・
・共産テロル(赤色テロル)
  日本赤軍みたいなアレ。「左翼運動家」は馬鹿ぼんぼんが多そうなので嫌いだった。
民族主義テロル IRA ETA
  少し同情するけど遠い世界過ぎてイマイチ把握していない。
・マフィアのテロ イタリアとかね。
  ウフッツィを爆破したので、ムカついてます。
・アラブな方々のテロ アルカイーダ
  最近は一番活発、グローバリズムに対抗しているので一瞬応援したくはなるが・・・
・電波テロ オウム
  電波は野放しはよくない。

テロの歴史は以下が詳しいです。

http://members.jcom.home.ne.jp/3114422401/tero1.htm
テロリズムといっても確固とした定義といえるものはないのだが、政治学者の間では、
他の政治的暴力と区別するため、次のようないくつかの規準が用いられている。 

 戦争が国と国の間で発生するのに対して、現代のテロリズムは国家の体裁を持たない
組織から既製権力に向かってしかけられる。そこでは、ほぼ世界的に認められている戦
争のおきてなど通用しない。また、ゲリラ戦や政治的反乱とも異なり、軍部や政府の中
枢が攻撃の対象となるわけでもなければ、権力の掌握が目的というわけでもない。ター
ゲットになるのは、何の疑いも抱いていない人々であり、民間人が無差別に犠牲となる
ことも多い。テロリストの迫害に加担しているかいないかなど、おかまいなしにだ。テ
ロリズムはまた、小規模な組織が自らの大義を声高にとなえ、権力者たちの間にパニッ
クを起こすための戦略として用いられる。社会の上層に位置する者が絶えがたいほど大
きな恐怖を覚えた結果、富と権力を手放してでもテロリストの要求をのむようになる・・・
それが狙いだ。 

上記の条件を満たしたものでは暗殺なども含めると、もう古代からあるとのこと。聖書にでてくる「熱心党」もテロ集団で、彼らはローマに対してテロをしたユダヤ人の集団と規定しています。うーん。やはり中東のテロ歴史は長いですね。共産主義革命的にイエスという事件を見る田川健三さんのイエス像も上記の条件を満たす人になってしまいますね(^^;中国史などに出てくる反乱軍、水滸伝の英雄達、また三国志などでは黄巾族なんかは一種のテロ活動を行っていたともいえますが、群雄割拠の時代への突入という感じですから、既に権力を目指す政治集団であり、テロ集団には入らないでしょう。東アジアで上記の条件を満たすテロ組織って・・・何がありますかね。

しかし・・やはり浅草寺は謎だ・・・。アラブ人にとって浅草寺は日本人に精神的打撃を「効果的に与える」場所に映っているんだろうか。だとしたらアラブ人はもっと日本文化を勉強したほうがいいかも。みんなきっと怒るけど「何故?浅草寺???」な気持ちも同時に起きそう。