選挙明けた島は相変わらず

みんす圧勝と真夜中ずっとNHK見ていたけど、まぁ実のところ政策的には民主も自民もそう大差はない気もする。マニフェスト読んでもなにがなんだか判らなくなってたし。新自由主義自民党と旧来型自民党とかさ。実は民主を支持したとか変化を求めるとかより、やけくそになってる国民も多いんじゃとか思っちゃったりもします。まぁいずれにしても小泉さんは「自民をぶっ潰す」公約を守った結果になりましたな。「美しい日本」とか「伝統の日本」とか狭義の「日本」を設定した精神論を言いたがる民族主義者は涙目かも知れないですな。米国は警戒強めるかも。

まぁ、わたくしはよく判んないです。これからどういう風になるのか。


ところで我が選挙区、鹿児島二区は全然変わらん。
自民党で立候補した徳田毅さんの圧勝。落選した民主党の打越あかしさんは比例代表で当選した。民主はもともとうちの島では動かないと睨んでいたようである。打越さんはいつも鹿児島二区から立候補しては落ちてるんで気の毒だと思うが、比例で救われておる。

で、鹿児島二区、保守基盤強し!と言いたいところだが、単にうちの群島では、島出身の偉人、徳田虎雄の威光が強すぎるだけなのだ。彼は息子である。徳田毅氏は民主から出馬したこともあったがその時も当選。どこから出馬しても当選してしまうんである。なんせ徳田虎雄自由連合の人だったし。

ただ、徳田氏に限らず島出身者が立候補したら勝つかもしれない。
ここの島々はなんせまぁ近代まで薩摩や鹿児島県に奴隷化されたり搾取されたりと酷い目に遭わされてきたんでどこかで「鹿児島」に対する不審がある。だから自民・民主が鹿児島本土出身で、共産党奄美群島出身者なんて光景になったら、その共産党員に入れちゃうかもしれない。つまり政党がどうとかなんではなく、島の事を理解してくれる国会議員が欲しいだけなんである。島をないがしろにしない、離島のマージナルな声をきちんと拾って反映させてくれる政治家が欲しいだけなのだ。(徳田氏はそれをちゃんとやってのけた。問題や批判も多い人物だが、島の医療体制を整えたことはやはり偉業であろう。離島民の不安を解消した)

そういうわけで、鹿児島二区は、自民政治を問う!とか、政権交代を望む!とか、そういう社会の成り行きと全く関係なさげな所で投票が動向が決まっちゃったんだな。

気の毒なのは鹿児島二区の本土の人々である。鹿児島二区は奄美群島と本土の一部地区で成り立っているんだが、本土の方の得票は打越氏が優勢であった。しかし奄美群島の圧倒的なまでの徳田人気の前には為すすべもない。奄美群島民の意志のほうが強い鹿児島二区の選挙民達はどう思ってるんだろうな?と、ちらとは思った。

そゆわけでいつもの光景。
徳田さん無事当選という、相変わらずの島の夏の終わりであった。

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昨晩のNHKインタビューで麻生太郎が党首の座を降りるという話をしていた時の顔が妙にすっきりしていて、心底、お疲れ様と思ってしまった。
自民の敗因のひとつは党内の混乱と揚げ足取りだった。よくまぁ麻生太郎は投げ出さず粘ったなぁとそこは感心した。党内をまとめあげるだけの人望は無かったようだが、人望ない中で「予算通すまでは粘るぞ」という目的はきちんと遂行したわけで。その点で、政治家に必要な資質「厚顔無恥」はちゃんと持ってたと思う。それを引き受けるのは相当のストレスだとは思う。政権交代が明らかになった昨晩の、麻生さんの表情から鑑みるに、無念と言うより、「在任中にやるべきことは一応やっといたしな〜」とか、肩の荷がおりたことにほっとした気持の方が強かったのかもな。

それに比して鳩山氏はどことはなしに線が細い。政権党になったことに緊張しているのはまぁ当然としても、すでに背景に油すましのような小沢一郎の影がちらついている。小沢も厚顔無恥きわまりない政治家だが、揺れ動いたり途中で投げ出したりしないような資質が必要な政治では小沢のほうが安定性はある。影の黒幕小沢政治がはじまるという按配かにょぉ。

油すまし↓
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